「二刀流挑戦こそが最大の懸念材料になる」という指摘も、いまだに根強い。野球解説者の江本孟紀氏もその点を危ぶんで、
「中5日の間にDHで2試合くらい出場する見通しらしいですが、それできちんと調整できるのか。今季、ケガばかりでロクにプレーできなかった原因も二刀流にあったわけでしょう。まだ体ができあがっていない段階で二刀流を行ったため、想像以上に肉体的負担がかかっている。米国に渡れば日本以上に厳しい環境になるわけですから、簡単に二刀流を押し通せるほど甘くないと思います。加えて、大谷をDHに入れることによって、他のDH打者が仕事を奪われる。結果が出ればいいですが、伴わなければチーム内に不協和音を生みかねません」
大谷は今季、キャンプから右足かかとの痛みで出遅れ、WBCを欠場。打者専任で開幕を迎えたが、再び足首を痛め戦列を離れた。投手としても調整不足は否めず、5試合に先発しただけで、3勝2敗に終わった。
足首に爆弾を抱える投手にとって、メジャーの硬いマウンドも不安材料になる。柔らかいマウンドで育った日本人投手はおおむね投球時のステップ幅が広い。しかし、硬いマウンドではスパイクの歯が刺さりにくいため、足への負担が大きくなる。万が一足首が悪化すれば、投打に影響が出て、二刀流どころか共倒れにもなりかねないのだ。
結果が出なかった際の不協和音については、AKI氏も次のように危惧する。
「オーナーやGMなどのフロント組は、話題性も考えてギリギリまで二刀流にこだわるでしょう。しかし、現場を預かるマイク・ソーシア監督は勝負にはシビアな人なので、投手一本でやらせたいと考えるかもしれません。一般的にメジャーではフロントの意向が優先されるのですが、エンゼルスではソーシア監督の力も強く、簡単には引き下がらない。大谷が原因となって、チーム内の権力闘争が起きるようなことにならなければいいのですが‥‥」
ともあれ、地元・アナハイムは「オオタニ・フィーバー」で歓迎ムード一色。「ウェルカム、本当にハンサムな男」と興奮しているファンも多いとか。
「アナハイムでは、毎年秋にディズニーランドで盛大なゲイのイベントがある。イケメンの大谷は、“彼ら”からも人気になるでしょうね」(夕刊紙デスク)
「二刀流男」の決断は、はたして吉と出るか。