酷暑が続く中、高校野球ファンの伊集院光が吼えた!8月6日放送のラジオ番組「伊集院光とらじおと」(TBSラジオ)にて伊集院が、現在開催中の「夏の甲子園」について苦言を呈したのだ。5日の開会式を現地観戦した伊集院は「開会式が暑くて長い」と報告。「入場行進から始まってセレモニーが全部終わるまで1時間くらいずっとある」と説明し、猛暑の中で長時間の開会式を行うことに疑問を呈した。
さらに「何より朝日新聞の偉い人と文部大臣の偉い人の挨拶とかいらないって」と直言。「朝日新聞の偉い人の挨拶は5分19秒ね」ときっちり時間を計ったうえで、「全員で『そういうみなさんで~す』ってお辞儀で良くない?」と開会式の簡略化を提言した。
この発言に対しては多くの高校野球ファンから「よくぞ言ってくれた」「勇気ある発言だ」との賛意が続出。そして伊集院に名指しされた朝日新聞は、夏の甲子園を高野連とともに主催していることから、「紙面では猛暑対策をアピールしているのに、甲子園では真逆の対応」との批判が高まっている。そんな伊集院の発言を巡って、一部から驚きの声が上がっているという。週刊誌記者が指摘する。
「伊集院が苦言を呈したのはTBSラジオの番組内。そのTBSは毎日新聞系列と言われ、毎日新聞は夏の甲子園を後援しています。伊集院による朝日新聞批判はいわば“身内に刺された”形になるわけです。これがニッポン放送やラジオ日本での発言なら、伊集院がいくら高校野球や朝日新聞を批判しても不思議はありません。それが毎日新聞系列のラジオ局で真正面から朝日新聞を批判したことで、『まさか毎日が朝日にケンカを売ったのか!?』という驚きの声も寄せられているようです」
今回のラジオ番組は生放送だったため、局側も伊集院の発言を止められなかったということだろうか。一方で、伊集院の朝日批判には特に問題はないと見る向きもあるという。テレビ誌のライターが指摘する。
「実のところ、TBSは新聞社の影響力が最も薄い放送局なんです。他のキー局が大株主に新聞社を抱えているのに対して、毎日新聞社は経営危機に陥った1977年に持ち株の放出で資金繰りをしたことなどから、TBSの株式をほとんど持っていません。そのためTBSの現場には毎日新聞の顔色をうかがうという発想がなく、今回の伊集院発言についても、制作側は『その通りだ!』くらいに思っていたかもしれませんね」
ともあれ伊集院の問題提起を、朝日新聞がどう受け止めるのか。注目が集まっていることは間違いなさそうだ。
(金田麻有)