テリー さて、来年がデビュー50周年ということで。
小林 ビックリですよね(笑)。
テリー デビューしたのは何歳?
小林 10歳です。
テリー まだ小学生だ。
小林 5年生です。9つの時にものまね番組に出て、恩師、古賀政男先生にスカウトしてもらったんです。
テリー その時は誰のものまねをしたの?
小林 その頃はちびっ子のど自慢みたいなのがなく、普通の大人の番組にポンと入って、ひばりさん、畠山みどりさん、松山恵子さんっていう3人のものまねをしたんです。で、その番組の審査委員長が古賀政男先生だったんです。勝ち抜いていって、チャンピオンになって、チャンピオン大会でグランドチャンピオンになって、グランドチャンピオン大会で優勝した時、古賀先生がうちの両親に「僕のところで娘さんを歌手にしてみませんか」って言ってくださったんです。
テリー すごい。古賀先生っていったら伝説の人ですよ。
小林 昭和の歌謡史は古賀先生抜きでは語れませんものね。だから、歌の好きな少年時代を過ごした父親にとっても、もう直立不動になってしまうような存在だったみたいです。
テリー で、親もとを離れたの?
小林 離れました。父親は大賛成、母親は大反対で、大騒ぎしたんですけど、翌年、東京オリンピックの年にデビューしたんです。
テリー どこに住んだの?
小林 四谷三丁目のアパートで1人暮らしです。
テリー え、小学生で? 御飯とかはどうしてたの?
小林 小学校のすぐそばのアパートにして、古賀先生のところのプロダクションの女性マネジャーが迎えに来てくれて、仕事に行って、帰って来て、御飯を作ってくれて、帰るという。
テリー 10歳だと仕事に行っても、大人の中に1人だけ子供だ。
小林 はい。ただ、都はるみちゃんと同期なんです。はるみちゃんは高校1年で、私が小学校5年生でしょう。年はちょっと違いますけど、くくりとしては子供なんです。一緒に楽屋で遊んでて「遊ぶところじゃない、楽屋は!」って怒られてました(笑)。