人はなぜ病気にかかるのか。全ての病原に対する答えは「体に蓄積した、汚れた血液」だと結論づける医師がいる。この「汚血」を驚きの方法で取り除けば、ガンや心臓発作に至るまで良化。その衝撃的な治療風景を目の当たりにした記者に、医師が語った劇的効果とは──。
相変わらず残暑が続く日本列島。今年の夏は殺人的暑さで、熱中症により搬送される患者数が激増した。
「人間の体には、体温が上昇すると発汗や皮膚温度上昇などにより熱を体外に放出し、適度な体温を維持する体温調節機能というシステムがあります。ところが何らかの理由で体温上昇と体温調節機能のバランスが崩れると熱が体内にたまってしまい、熱中症の諸症状を引き起こすんです」(医療ジャーナリスト)
熱中症になると発熱や嘔吐、ひどくなると意識障害などの症状が現れるが、この熱中症をさらに重症化させるほか、あらゆる病気が「体にたまった汚れた血液、つまり『汚血』によって引き起こされる」と訴えるのが、「病気の原因は汚血にある」(幻冬舎)の著者で、蔡内科皮膚科クリニック院長の蔡篤俊医師である。
「一般的に、病気が発生する根本的原因はバクテリアや病原菌とされていますが、これらは病気を引き起こすきっかけにすぎません。病気のもととなるのは、体内から排泄できない毒素の累積、蓄積。毒素を含んで腐敗した汚血が体内の細胞と融合すると正常な細胞が豹変し、自己破壊、自己中毒を起こす。その状態が長期間続くことでいろいろな病変を形成していきます。体の中にそうした下地ができると、治るべき病気も重症化させてしまうのです」
つまり、熱中症になったとしても「汚血」がたまっていなければ、死に至るケースは少ないというのだ。
「汚血というのは体内に蓄積したゴミ。ですからこのゴミがたまることで、全ての病気が現れる。あらゆる病気の原因は汚血にあるというわけです」
蔡医師によれば、汚血の原因となる毒素は多種多様にあるそうで、
「皆さんが医師から処方される化学薬品やプラスチック製品。また、ステロイドなどの人工的ホルモンや、食品添加物に含まれる有害物質、環境ホルモン。さらには動物の内臓などを長期にわたり摂取することで、それが沈着累積し、腐ってしまうと汚血になります。そして累積した汚血が臨界点に達した時、病気が爆発するのです」
中でも問題なのが、人工的に作られた化学薬品だ。
「例えば、お酒を飲めば胃と小腸でアルコールが吸収され、肝臓内でまずアセトアルデヒドに分解されます。この物質は本来、毒性が強い。でも酵素の働きでさらに酢酸に分解、無毒化され、酢酸は血液に乗って運ばれ、最終的には炭酸ガスと水にまで分解されます。肝臓はそんな優れた能力を持っていますが、化学薬品の成分は分解処理できないため排出も難しく、毒素として体内に蓄積され、それが汚血になるんです」
つまり、長年、薬を飲み続けている人ほど、体内に蓄積されている汚血の総量が多いというわけである。