羽生結弦の写真集が2冊同時発売され、ともに売上げベスト10入りするなど好評を博している。自身の2018‐19シーズン開幕戦となったオータムクラシックも優勝し、好スタートを切ったが、今季は総合得点を大きく伸ばすか、一気に落とすかの二択になりそうだ。その理由は、ルール改定にある。
「今シーズン、クワッドアクセルと呼ばれる4回転半の新ジャンプをテストするつもりでいます。成功すれば高得点は確実ですが、失敗すれば…」(体協詰め記者)
新ジャンプの難易度はかなり高い。しかも、体力も一気に消耗してしまう。それでも挑戦を決めたのは、今シーズンから演技時間が4分半から4分に縮まったからだ。一時期、「逆に慌ただしくなった」とこぼしていたように、羽生はこれまで4分半の間に披露していた演技を4分内にまとめようとも考えていたが、それはできなかった。披露する技が減ったぶん、何か大技をやらなければならなくなり、クワッドアクセルの練習を始めたのだ。
「オータムクラシックの際、右手小指が腫れ上がっていましたよね。クワッドアクセルの練習で転倒したんです」(関係者)
羽生の体には4分半の演技構成が染みついている。それを4分に修正しきれていないという。クワッド、4分…。羽生は「4」という数字とあまり相性が良くないようだ。
(スポーツライター・飯山満)