ダイエットに成功した芸能人の劇的なビフォーアフター映像を使ったCMのインパクトで、一気に世に知られることとなり、拡大路線をひた走ってきた「RIZAP」グループが、赤字転落を発表した。
「減量ジム事業は今も絶好調で、前年比7割増と成長を続けているようですが、急激に進めてきた企業買収による利益が思うように出てきていない。連結子会社数は70を超え、役員1人当たり3~4社を担当しないといけない状況では、無理もありません。今後は買収した企業を整理しながら、収益化が図れそうな事業に投資を集中していきながら、立て直しを進めていくことになるでしょう」(経済記者)
これからが勝負といったところだが、ところで「RIZAP」をここまで有名にした、あのCMには、こんな秘密があったことをご存知だろうか。
「赤井英和、徳井義実、生島ヒロシ、女性では石田えりやエド・はるみ、佐藤仁美など、多くのタレントが出演して話題になりました。ダイエットのサポートが受けられるうえに、出演ギャラももらえるとあって“オイシイ仕事”と思われていますが、あのCMのギャラは、どんなタレントが出演しようと“一律800万円”と言われているんです。SMAP時代の香取慎吾も出演していますが、他の企業CMなら5000万円~6000万円のギャラを持っていく彼も、800万だったといいます。つまり、あのCMに出ることはギャラ以上の価値があったということですが、こうなっては大物の出演は今後、難しくなりそうですね」(前出・経済記者)
ムリのある急激なダイエットにはリバウンドがつきもの。急ぎ過ぎた企業拡大の代償は思った以上に大きそうだ。
(露口正義)