12月5日に放送されたフジテレビ系「2018FNS歌謡祭」の浜崎あゆみに、視聴者からのツッコミが止まらない。同時代にCD売上でしのぎを削ったライバル、宇多田ヒカルのヒット曲「Movin’ on without you」をカバーしたのだが、これが業界の間でも不評の嵐。
「しゃくり上げるような歌い方、ダンサーらとのパフォーマンス、オフショルダーに短いスカートという肌見せ度高めの衣装と、いずれも時代が15年ほど巻き戻されたような、相変わらずの“あゆ節”が全開でしたからね。しかも、宇多田の楽曲の中でも難易度の高い同曲だけに、生披露ではハードルが高かったようで、メーンの歌唱部分は口パク、しかも“収録での放送だった”とも言われていますからね」(音楽ライター)
では、なぜそんな曲を選んだのか。その理由について浜崎は、「当時よく耳にしていた思い出のある(曲)」「今でもこの曲を聴くと昔を思い出す」と語っていたが…。
「それでは一般人の思い出話と同じレベルの話。要は、どうしてもあの曲を歌わないといけない理由はないということ。実際、派手な装飾はして見せましたが、自分なりの楽曲の本質へのアプローチや、聴く者に新たな解釈や価値観を与えるほどの感動やインパクトがあったかというと、大いに疑問。“あゆが宇多田を歌った”というだけの話題以上のものはなかったのでは」(前出・音楽ライター)
「歌謡祭」という一夜限りのお祭りの1アトラクションだが、だからこそ真の実力が試されるのである。
(露口正義)