「池田は出資金詐欺の常習者ですよ。間違いない」
そう吐き捨てるのは、池田容疑者と十数年来のつきあいがあり、今回の詐欺事件と同様に出資金名目の大金を要求されたという経営者男性・T氏である。
「彼は常日頃、口癖のように『今度新しい事業を立ち上げるから出資しないか』と言っていた。具体的な額は伏せますが、私も数千万円を出資しました。私は長年にわたり、しつこく返金要求をして、幸いにして全額返金されましたが‥‥」
T氏によれば、有名な政治家や実業家の名前を出して相手を信用させるのが、池田容疑者の常套手段だという。
「池田が事務局長を務める、とある団体の名簿には会長に元総理大臣の鳩山由紀夫氏(71)をはじめ、財界の大物の名前がズラリとそろっていた。政治家の名刺を常に持ち歩き、現・自民党幹事長の二階俊博氏(79)や元総理大臣の森喜朗氏(81)、06年に内閣副大臣を務めた平沢勝栄氏(73)の名刺を見せられました。当時の池田はビジネスの世界ではまだまだ若造ですが、シーアンドシーが大会社で、母親が財界の女傑であることは紛れもない事実。特に二階氏と佳代女史の“昵懇の仲”は有名で、同社の“永田町オフィス”は、実質的に二階氏の私設事務所として機能しているとも聞きました。つまり“池田家”というバックボーンがチラつけば、政財界の要人との関係が本物で、出資先も間違いのない事業だと信じてしまうんですよ」
事実、池田容疑者の政界人脈は決して単に名刺交換しただけの“ブラフ”でないことを裏付ける証左として、鳩山氏との関係が挙がっている。一部でも報道されたが、鳩山氏を広告塔にして複数のビジネスを展開していたのだ。
「16年には、鳩山さんが池田と共同経営していた会社への投資トラブルを『週刊ポスト』(16年11月11日号)が報じた。鳩山さんは記事内で『出資を募ることはまったく想定していない』とトラブルへの関わりを否定していますが、告発した出資者が、池田と鳩山さんの親密な様子を語っています」(社会部記者)
大金が必要な理由の一端は池田容疑者の常軌を逸した“ド派手な浪費”にある、とT氏は推測する。
「知り合った当時は毎日のように、銀座の高級クラブではしご酒でした。池田を知らない人はいないというレベルの有名客でしたね。たまに銀座に行かないと思ったら、ホテルや会員制ラウンジを貸し切ってどんちゃん騒ぎ。週末はもっぱらクルーザーで船上パーティーです。『友達がいないから、友達を探すために毎日パーティーしてるんですよ』なんてうそぶいていましたが‥‥」