T氏が最も鮮明に覚えているのが、池田容疑者の誕生パーティーだという。
「出席者は軽く見積もっても100人は下らなかったですね。名だたる広告代理店と番組制作会社の人間が池田の前に列を作っていた。事件とは逆に、彼らにとって池田家は“出資者”、しかも超上客ですから。同様に、池田家がタニマチ的な関わりのある角界からは、当時大関だった武双山(現・藤島親方)や千代大海(現・九重親方)、売り出し中だった琴欧洲(現・鳴戸親方)が来ていましたね」
また、池田容疑者が当時“ご執心”だった総合格闘技界やプロレス界からも千客万来だった。
「池田は年末恒例だった総合格闘技イベント『PRIDE』や、新日本プロレスのスポンサーになったこともありました。パーティーでも、PRIDEのプロデューサーである榊原信行氏や、新日本プロレスの蝶野正洋選手(55)と親しげに話していました。あのアントニオ猪木(75)までいたので、腰を抜かしましたよ」(T氏)
スポーツや音楽などの興行界、そしてテレビを中心とした芸能界において、池田容疑者は金払いのいい実業家として知られていた。妻であるhirokoにも、そのコネクションを最大限に利用して近づいたと言われるが、取材を進めると、過去の結婚歴と「愛人タレント」の存在が浮かび上がってきたのだ。当時の池田本人から「オンナ自慢」を聞いた、別の知人男性B氏が語る。
「池田本人は20代前半で一度結婚し、一児をもうけましたが、当時、人気絶頂だったスレンダー系グラビアアイドルAと不倫、それが原因で離婚したんです。『母親にこっぴどく怒られた』と愚痴っていましたが、それでもまったく懲りていなかった。知るかぎり確実なのは、そのあとに有名野球選手と結婚したモデルのNや、同じく超有名スポーツ選手と結婚したタレントのH。特にHは、すでにその選手との交際が報じられていたので、イチャついている現場を見た時は『二股かよ』と驚きました」
さらに池田容疑者は、「俺の女は俺の番組で、メインで起用する」と吹聴していたという。B氏が続ける。
「池田が代表取締役を務める会社の一社提供番組では、人気グラドルだった原史奈(37)や矢吹春奈(34)が起用されていました。収録後は番組の女性アシスタントたちも引き連れて、毎回飲みに行っていましたね。本当に交際していたのか、単に池田が狙っていただけなのかはわかりませんが、後者だとしてもスポンサーの立場にある手前、彼女たちも断りづらかったでしょう。とにかく、有名人とつきあうことには異常なほど執着していましたね」
さらにこの時期、池田容疑者が「ギャラ踏み倒し」や「制作費未払い」などのトラブルを起こし、関係者の一人が自死を遂げているというから穏やかではない。