バレーボール女子・日本代表が敵視されていた。その“原因”は中田久美・代表監督にあった。
「東京五輪も中田態勢で臨むことが正式に決まりましたが、そのニュースは中国でも取り上げられました」(体協詰め記者)
中国代表のラン・ピン監督が中田をライバル視しているからだ。2人のライバル関係は現役時代からだが、ピン監督は中田監督の手腕を非常に高く買っている。当然、中田監督も同様だが、両者の対決は美談にはなりそうもない。
「中国は近年、急速に実力をつけてきた日本の卓球選手たちを警戒しています。国内の卓球リーグから日本選手を追い出し、今度は女子のバレーボールで『対日本』の図式を作ってしまいました。中国の国民は東京五輪の始まる前に、卓球とバレーボールの両方で『日本にだけは負けるな!』と息巻いています」(特派記者)
中国の執拗な攻撃に中田監督は苦しめられそうだ。また、国内でも新たな難題を突きつけられているという。
「秋に開催された世界大会のテレビ視聴率、興行成績が芳しくなかったんです。大会会場を東京に限定せず、地方にも広げられましたが、会場を満員にできませんでした。中田ジャパンには木村沙織のようなスター選手がいないんです」(前出・体協詰め記者)
黒後愛などの若手が期待されているが、若手重視の起用となれば、中国につけ込まれてしまう。かといってライバルには負けたくない…。そんなジレンマが待ち受けている中田監督にとって、今年は苦しい采配が続きそうだ。
(スポーツライター・飯山満)