政治

中韓「当たり屋国家」とはこうして絶縁できる(3)五輪後に日本買い占めが本格化

 もうひとつの隣国、中国も日本に対する挑発行為を──。

 中国人の爆買い合戦が落ち着きを見せたのもつかの間、北海道のリゾート地や京都の町屋などで土地の買いあさりが進み、日本の土地が「赤い札束」の前に、ジワジワと“侵攻”されている。そのやさき、次に目をつけられているのが、移転問題で注目を浴びた「築地市場跡地」だとの情報が飛び込んできた。

 昨年12月20日、朝日新聞のインタビューを受けた小池百合子都知事(66)は、築地市場跡地の再開発について質問されると、

「都として最高の場所で、さらにポテンシャルを生かしていく」

 と話し、周辺の観光資源と連携した街づくりを目指すことを明らかにした。今月中には、利用方針が公表される予定だが、実は売却も視野に入っているとみられている。

「再開発で注目されているのは、築地跡地のうち、幹線道路『環状2号』などを除いた土地です。これまで小池知事は豊洲市場で見込まれる赤字は、都が試算した年間160億円の長期貸付の賃料で賄うと喧伝していた。ところが、再開発が完成するまで満額が得られないなど、最終的にこの数字では財政的に厳しいと判断。それで17年6月に売却しない方針を表明していた時から一転して、『売却も選択肢』とトーンダウンしています」(都庁関係者)

 それに色めきだっているのが、街の開発を担うデベロッパーや不動産業者。さらに外資系の資本も「東京ドーム5個分」とも言われる広大な跡地を巡って、水面下で丁々発止を繰り広げているという。

 さるシンクタンクのアナリストが証言する。

「今回の築地跡地の売却方針の情報をいち早く察知したのは、中国系の大物経営者でした。すでに春先には『築地は売却されるんですね』と確認の電話が入ったほど。中国資本の企業にとって、銀座から徒歩15分圏内の築地は魅力的なエリア。ましてや、シーフードに目がない深センや福建の南部の中華系の観光客にとって、新鮮な魚が取引されているイメージが強い築地はブランドとしても申し分ありません。すでに銀座の大型開発が終了しているだけに、是が非でも築地の土地開発に乗り出したいというのが、彼らの本音です」

 これまでにカジノ誘致や高層マンションの建設も取りざたされてきたが、お膝元である中央区は住宅よりも集客力のあるスタジアムなどの建設を推奨してきた。そんな中、中国資本が狙うのは、ずばりホテルとその周辺施設の開発、建設だ。

「築地進出を狙っている中国の業者の言い分では、築地は段階的に開発するという見通しで、環状2号線周辺と海側には鉄道などの駅ができると予測。最終的には、市場設備が再開発できなくなるため、その穴埋めとして『中華街』の建設をもくろんでいます。現状では、築地には大きな中華料理店はなく、インバウンドの中国人観光客は、海鮮料理を食べたければ周辺の銀座や虎ノ門まで足を伸ばさなければいけない。そこで利便性を改善して、市場はなくとも豊洲から海鮮を調達して中華街を形成すれば、かなりのインパクトになると踏んでいるのです」(アナリスト)

 日本の不動産を巡っては、こんな話も聞こえてくる。

「これまでも日本の土地の買い占め問題は取りざたされていたが、こと都内に関して言えば、高層マンションなどの爆買いのメインプレイヤーは台湾人だった。しかし、ここにきて国内の不動産市況の冷え込みもあり、中国本土の資本が日本の不動産に目をつける状況になっている。しかもリゾート開発ということであれば、香港やマカオ、上海といったエリアの巨大資本も乗り出しかねないだけに、小池知事の決断しだいでは、大きな開発案件としてアジアで注目を集めることになりそうです」(不動産デベロッパー)

 まさに札束攻勢で、中華資本が築地跡地を「ロックオン」しているというのだ。

「五輪特需に沸く不動産業界ですが、20年以降の“地盤沈下”は既定路線。そこに本腰を入れて日本買い占めを狙うのが、赤い資本の中国企業です。今回、小池都知事が民間への売却を決めれば、規制をかいくぐってでも再開発に参入するのは間違いない。いわば築地の再開発は日本防衛の最前線とも言えるでしょう」(アナリスト)

 当たり屋韓国に負けないケンカ上等の突撃攻勢。

 東京のレガシーよりも自身の保身に汲々とする都知事には、「今ここにある危機」がわかっているのだろうか。

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