スキャンダルが発覚して番組やCMを降板するハメとなり、大枚のペナルティを科せられるケースもある。そんな違約金借金王の実情に迫りたい。
09年に覚せい剤事件で逮捕された酒井法子(41)の場合、酒井の出演するCM等の契約が打ち切りとなり、損害賠償額が約5億円にも上った。これを元所属事務所のサンミュージックが肩代わりしている、と報じられている。
芸能記者が解説する。
「報道では何億のペナルティが発生したと言われるけど、そこまでの高額賠償金を実際に払っている人はそんなにいないらしいんです。かつて俳優のIが麻薬で逮捕されて舞台を降板した時、制作サイドに本人がお金を払ったと聞きましたが、それも大した額ではなかったという話です。結局、契約上の話は事務所が話をつけて処理をしますから」
ただし、その後は事務所と不祥事を起こしたタレントとの間の問題となる。
芸能活動ができなくなることも含め、タレントは所属事務所に対して借金ができるのだから当然だろう。
「のりピーを解雇したはずのサンミュージックが、復帰説が流れるたびに後ろ盾として取りざたされるのも、5億円を回収するためには不思議ではない構図なんです。とはいえ、昨年末に彼女は舞台で復帰しましたが、話題性抜群なのに客入りが悪かった。イメージ的にスポンサーが付きづらいため、今後の活動も苦戦が予想されます。ヌードでのイメチェンが何度も噂されるのは、借金の額を考えると、現状打破のためにあながち的外れではないのです」(前出・芸能記者)
黒木メイサと“デキ婚”し、事務所に事後報告という荒技を使ったため、赤西仁(28)は国内コンサートの中止に加えて、主役を務めるはずだった新ドラマ「GTO」(フジテレビ系)の降板も決定。一部では、もろもろの違約金が5億円以上とも言われている。
「でもね、赤西をそうさせたのは事務所(ジャニーズ事務所)の責任でもあるから。だからペナルティは赤西くんと事務所で折半すると、初めから言っていましたよ」(芸能レポーター・石川敏男氏)
06年に細野豪志代議士との“路チュー事件”で謹慎。その後、所属事務所「オフィス北野」の尽力もあって「サキヨミ」(フジ系)のニュースキャスターに就任した山本モナ(36)=現・中西モナ=は当時、3社のCMに出演していた。しかし、巨人・二岡智宏(現・日本ハム)との「ラブホ不倫」で急きょ差し替えとなり、違約金がおよそ1億円発生したと伝えられている。
「その借金を返さぬうちに今度は一方的に『引退』を発表されて、事務所幹部が激怒したと言われている。怒っているのは、引退だと言いながら資格を取って講演などして、そのギャラを自分のところに入れているからです」(前出・佐々木氏)
00年に小柳ルミ子から離婚条件として「タレントをやめてバックダンサーに徹するか、高額の慰謝料を払うか」と選択を迫られ、慰謝料1億円(推定)を支払う道を選んだ大澄賢也(47)は、その瞬間から大借金を抱えたことになった。「毎月100万円の返済と言っていたけど、恐らく半分ぐらいだったんじゃないの?
前に小柳さんのマネジャーやっていた人に聞いたけど、全然、お金取ってないと言ってました。小柳さんは途中で許したんだけど、それがちゃんと伝わっていないんです。銭ゲバみたいに思われていて、気の毒だと思います」(前出・石川氏)
ペナルティの伝えられ方には、多分にパフォーマンスが含まれる傾向があるのかもしれない。