競泳女子の池江璃花子選手が白血病を告白した件を巡って、タレント女医の西川史子に批判が寄せられているという。西川は2月17日放送の「サンデー・ジャポン」(TBS系)にて、スポーツ選手は病気になりやすいと主張。その理由として酸素をたくさん吸ってたくさん吐いていることから活性酸素が発生していることや、体にムチ打って練習していることなどを挙げた。
その主張に対して視聴者からは「スポーツ選手は人一倍、体に気を付けているし、専門のトレーナーも付いている」といった反論が続出。中には「医者なのに適当なこと言ってる!?」と西川の発言を問題視する声も少なくない。はたして西川は何を根拠に今回の発言に至ったのか。医療系のライターが指摘する。
「今回の発言については多くの医療関係者から『西川先生の言う通り』との声が寄せられています。統計的にスポーツ選手の罹患率が高いことが知られているほか、免疫力が低いケースもあるのです。その原因は過度な運動。適切な運動は健康を増進し、免疫力も高めますが、ぎりぎりまで肉体を追い込むスポーツ選手では、逆に免疫力をそいでしまうこともありえます」
体内では様々な細胞から、免疫系に働きかけるサイトカインというたんぱく質が産生されている。その働きは多岐にわたり、普段は各種サイトカインのバランスがとれていることで、健康体が維持できるという。
だが、過度な運動を続けるとそのバランスが崩れたり、またはサイトカインが過剰に産生されるサイトカインストームという症状に陥り、最悪のケースでは命にかかわることもあるというのだ。
「こういった要因に加えて、著名なスポーツ選手は本業以外でも何かと多忙になることもあり、睡眠不足になることもあります。とはいえ、人一倍肉体を酷使しているスポーツ選手にとって睡眠は傷ついた細胞の修復のためにも欠かせず、睡眠不足は肉体面でも精神面でも大きなストレスになってしまいます。来年には東京五輪を控える中、高いレベルで活躍している選手こそ本番前にはそっとしてあげるべきではないでしょうか」(前出・医療系ライター)
スポーツに関するエピソードは、「試合後に語ってもらう」のが良さようだ。
(金田麻有)