テリー メインボーカルの白川さんは、歌詞を間違えないようにしなきゃ、みたいな別の緊張感があったんじゃないの?
白川 さっきリーダーが話したように、後ろにファンの方々がいてくれたおかげで、特に緊張することもなく楽しめましたね。
テリー ふだんの自分たちでいられたんだ。
白川 はい。紅白が終わったあと、その足で僕らの本拠地でもある健康センターに3店舗行かせていただいたんですけど、深夜にもかかわらず、どこも満員でした。僕たちと同じ気持ちで紅白を待ってくれていたんだなと思うと、本当に11年間頑張ってきてよかったな、と思いました。
後上 やっぱり紅白はすごい、と思ったのは、僕、純烈に入るために大学を中退したじゃないですか。その時に「何の経験もないのに歌の世界で生きていこうなんて、あいつ、人生捨てたな」なんて感じで、友達が離れていったんですよ。ところが、紅白出演の発表以降、いきなりみんなから連絡があって。
テリー アハハハハ、わかりやすい!
後上 「俺はずっと信じていたよ」なんていうメールから、同窓会、忘年会、新年会の誘いがバーッと来て(笑)。でも、みんな「会社で自慢しているんだよ」みたいな感じで、自分のことのように喜んでくれているから、そういう手のひら返しも全然腹が立たなかったです。
テリー 紅白って、本当にすごい舞台なんだね。
後上 北島三郎さんのステージを真下から見ている時、「テレビでしか見られなかったものが目の前にある、これ、夢なんじゃないか」なんて思いましたから。
テリー もしそれが夢だとしたら、何回も見たい夢だよね。
小田井 僕らと、たぶんスタッフやファンの方々も正直なところ「紅白は1回、記念に出られたらええわ」みたいな気持ちがあったんだと思うんですよ。そのためにツラいことも苦しいことも、頑張って乗り越えてやっとそれが実現したわけです。ところが、いざ出てしまうと、今度はもう一度あの空気を味わいたくなってきたんですよ。
テリー なるほどね。
小田井 リーダーが話していた北島三郎さんの楽屋での思い出もそうですし、三山ひろしさんがけん玉でギネス記録を出した時なんかは、バックヤードで出演者みんなで「うわーっ!」と盛り上がったんですよ。あれは紅白に出なければ共有できなかった空間で、またあそこに戻りたい、と強く思いました。
テリー 今日ずっと話を聞いて、紅白に出たことで純烈は次のステージに上がったことがよくわかった。紅白を「いい思い出」にするのではなくて‥‥。
酒井 はい、この4人で紅白にまた出ることが新しい目標ですね。ファンのみなさんと頑張って、かなえていきたいです。
テリー もう全国のスーパー銭湯や健康センターから引っ張りだこでしょう。
小田井 はい、ホテルのディナーショーも続々決定しています。
酒井 まことにありがたい話なんですが、普通のお風呂ファンの方がSNSに時々「今日は純烈が来ているから、銭湯が混雑してる」なんて書き込んでいるのを見ると申し訳なくて。
小田井 せっかく休みに来たのに、それだけは僕らもケアできないので。
テリー そういう人たちもすぐ虜にできるグループを目指さなきゃ。
酒井 そうですね。ますます頑張りたいと思います!
◆テリーからひと言
今度はお風呂好きの男性客に向けて、お色気演歌歌手をプロデュースしたら?そんな子がいれば俺も健康センターに通っちゃうけどな。