3月20日開幕のフィギュアスケート世界選手権2019。その直前スペシャルとして3月17日、スポーツ番組「S‐PARK」(フジテレビ系)で、優勝を期待される紀平梨花選手の特集が放送された。その内容は、紀平選手のコロラド合宿に密着取材したもの。四大陸選手権直前にも同じコロラド合宿を行っており、今回も10日間を費やして体力強化とスケート靴の調整、プログラムのブラッシュアップと、密度の高いスケジュールをこなしたようだ。
紀平のコロラド合宿でのある1日のスケジュールは、〈9:00~9:45、10:00~11:05、12:15~13:00、13:15~14:00〉と4回の氷上練習、そして〈15:00~16:00ダンスレッスン、18:00~19:00食事、20:00~21:30ジム、22:00~23:20マッサージ・ケア〉という具合でみっちり。着替えや移動の時間を考えると、ほとんど休みなくスケジュールが詰め込まれていたようだ。
「合宿の行われたコロラドスプリングスは標高1800メートル。ワールドアリーナアイスホールと呼ばれる、アメリカのオリンピックトレーニングセンターで合宿は行われました。羽生選手の所属するクリケットクラブがカナダを代表する名門クラブの一つであるように、ここもアメリカの伝統ある、ブロードムーア・スケーティングクラブの本拠地で、振付師でもあるトム・ディクソンがコーチとして所属しています。先の四大陸選手権で3位を取ったアメリカのヴィンセント・ジョウ選手もこちらの所属です」(スポーツライター)
NHLや五輪の規定を満たすスケートリンクが2面あるこのリンクでは、バレエやダンス、筋トレなどができる施設はもちろん、フィギュアスケートのジャンプの感覚を磨く練習のためのハーネスなどの設備もある。
「紀平選手は、昨年から宮原知子選手とともにコロラドでの集中的な合宿を行っています。ロシアのアリーナ・ザギトワ選手が所属する『サンボ70』のエテリ・トゥトベリーぜコーチが、練習で150%の力を使って滑り、本番で110%の力を使えば楽にジャンプできるとして、練習では実際のプログラムより難易度の高い内容を課しているのに通じるものがあります」(前出・スポーツライター)
デビュー年の国際試合ですべて優勝という記録がかかる紀平選手。合宿の成果をぜひ見せてほしいものだ。
(芝公子)