フィギュアスケート四大陸選手権でSP5位からの逆転優勝を果たした紀平梨花選手。濱田美栄コーチの生徒たちは、宮原知子選手はじめ、よく練習をすることで知られているが、紀平選手もまた努力を積み重ねて、今回の栄光をつかんだのだ。
「四大陸選手権前にはコロラド合宿を行い、密度の濃い練習をしたことが話題になりましたが、その証が試合の時にも見られました。それがスケート靴です。昨年12月の全日本選手権の時にはスケート靴を履きつぶしてしまい、ほどよいホールド感、締め付けを求めて、テープを巻いていました。もちろん、その後に靴を新しいものに変えています。優勝を意識したのか、金のブレードのものです。ところが、2月10日に終わった四大陸選手権での紀平選手の靴は、右足が金で左足が銀でしたが、それこそがまさに特訓の証。全日本選手権の後におろした靴で練習をしていたのですが、コロラドでの合宿でアクセルやサルコーなどジャンプを集中的に練習したため、紀平選手が想定していたより早く靴がグニャグニャになってしまったそうです。過去に紀平選手は、スケート靴は、左足は4カ月、右足は半年くらいもつとコメントしていましたが、全日本選手権後の1カ月で、ふだんの4カ月に匹敵する練習量をこなしたと言えるのではないでしょうか」(スポーツライター)
軽々と逆転優勝を決めたように見える紀平選手だが、その裏には、たゆまぬ努力と厳しい練習の裏付けがあるということだ。来たる3月の世界選手権でもその力を発揮して、シニアデビュー年での出場した国際試合完全優勝を達成してほしいものだ。
(芝公子)