「今、巨人の最大の補強ポイントは抑えの投手スタッフです。それでも、澤村を再び後ろに回そうと考えているコーチはいない。相応な選手を獲るには出血の覚悟が必要ですが、澤村なら十分ビッグネームでしょう。実は唐突な6日の先発は“見本市”だった可能性が高い。先発として通用するところを見せ、他球団からの挙手を待ったわけです。実際、球団は日本ハムやオリックス、岸、則本を欠いて先発が苦しい楽天などとのトレード話を水面下で進めていました。澤村がKOされた翌週、ナゴヤドームの遠征先にわざわざ編成担当が駆けつけており、チーム内には緊急補強の緊張感が漂いました」(スポーツ紙デスク)
この直後に澤村は暴行騒動を起こし、トレード話は立ち消えになったという。
今回の首絞め暴行事件に関し、球団に確認をとると、読売巨人軍広報部から書面での回答があった。
〈本人は酒に酔った上、エレベーター内に乗り合わせた方の首のあたりを片手で突然つかんで数秒の間、壁に押し付けたため、周囲から止められました。
本人には球団が厳重に注意し、先方の方に本人が謝罪した上で、話し合いはすでに円満に終了しました。
本人は深く反省し、いずれも自らの意思で、一切お酒を口にしないことを誓う断酒の誓約を書面で立て、贖罪の意味で野球振興のための寄付を申し出て実行しています。球団としても改めてお詫びいたします〉
また、回答書には澤村本人のコメントも寄せられていた。ここに全文を記すと、
〈見ず知らずの方に怖い思いをさせてしまい、本当に申し訳なく思っています。このようなことは人として決して許されるはずはなく、お酒を二度と飲まないという断酒の誓いを立て、今はチームの勝利に貢献できるよう練習に精進しています。先方の方、そして巨人ファン、野球ファンの皆様に深くお詫びいたします〉
球団が作製した「ジャイアンツガイド2019」のアンケートで澤村は「今年の目標」を〈日本一、キャリアハイ〉とし、「趣味、今、夢中になっているもの」については〈あまり知られていないお店を見つける〉と回答。「ボクのここを見て!!」という問いには〈規則正しい生活〉と回答していたものだが‥‥。
全てを悔い改め断酒を誓った澤村が、再び1軍マウンドで快刀乱麻の三振ショーを見せる日は来るのか。