5月1日に令和が「開幕」を迎え、日本列島は祝賀ムードに沸いた。一方、史上初めてシーズン中に時代をまたいだプロ野球界では、常勝球団にも絶不調チームにも、等しく悲喜こもごもが渦巻いていた。新時代の12球団を占う「ベンチ裏内情」を徹底的にレポートする!!
開幕スタートダッシュに成功した新生・原ジャイアンツだが、何やらベテランの動向がキナくさい。まず矛先は大型補強の是非に向けられていた。巨人番記者が眉をひそめる。
「FA移籍の炭谷銀仁朗(31)こそ、自身もそれなりに活躍しながら、小林誠司(29)が併用策に奮起して打ちまくるなどいい影響を与えていますが、原辰徳監督(60)の肝煎りで入団した中島宏之(36)はまったく打てません。めげずにベンチで盛り上げ役を買って出ているのですが、他の選手はそれに呼応せず、空回りして浮きっぱなしです。岩隈久志(38)にいたっては、開幕から2カ月近くたつのに、登板のメドすら立っていません。いまだにネットピッチング調整に終始し、首脳陣は『コマが足りなくなる終盤までに戻れれば』と寛容に構えています。が、若手には『そんな選手に大枚をはたいて、戻ってきたら枠もひとつ潰れるなんて‥‥』とこぼす連中もいるほどです」
捕手復帰を直訴した生え抜きの重鎮・阿部慎之助(40)は、いまだに公式戦でマスクをかぶれないまま、代打要員に甘んじている。打率は4割超と好調を持続しているが、あれだけ捕手を併用しながら阿部の起用を見送っていることを考えると、原監督も苦慮していることは推して知るべしだろう。
「阿部は次期監督候補とも言われますが、スキャンダル続きで叩けばホコリが出るイメージのため、球団も原監督もよしとしていない。シーズン前には、阿部の実父がキャンプを無断訪問するという珍事件も起きています。我が物顔でグラウンド内まで入り込み、『カントク~!』と原さんを呼び止めていました。原さんも迷惑がって『なんで行かなきゃいけないんだ』という雰囲気がありありでしたよ。球団も問題視していたと聞いています」(巨人番記者)
阿部は選手間での求心力にも疑問符が付いている。チームメイトが距離を取りたがっているというのだ。
「今季、阿部が考案した得点後の『丸ポーズ』が浸透していますが、当の丸佳浩(30)本人がかなり嫌がっています。他の選手も『バカじゃねえの?』と文句タラタラで従っているらしい。あと、今年は岡本和真(22)の打撃の調子がイマイチ上向きませんが、指導下手で定評がある阿部がおせっかいで口出ししているらしく、そのせいでおかしくなったのではないか、という疑念まで聞こえてきます」(スポーツ紙デスク)
また、週刊アサヒ芸能が5月16日号で「泥酔暴行」を報じた澤村拓一(31)の「その後」だが‥‥。
「今は2軍ですが、報道のこともあって完全孤立していますね。原監督も戦力とは見なしていない。ですが、本人はしおらしい様子などまったく見せず、反省の色がうかがえません。澤村は事実上の逆指名入団だった経緯から、『切られないとタカをくくっているのか、トレードで出ても最終的には球団が面倒を見る“密約”でもあるのでは』なんて選手間でもささやかれています」(巨人番記者)
令和元年の巨人には、まだまだひと波乱ありそうだ。
一方、昨季に前年最下位から2位に躍進した余勢を駆って今季も貯金生活をキープするヤクルト。一番の好材料は、若武者・村上宗隆(19)のブレイクだ。
「チームトップの本塁打数を誇り、下位打線で脅威を見せつける将来の主軸候補。ですが、その素顔はひと言でいうと“クソ生意気”です。昨年招集された侍ジャパンで、巨人の岡本から『俺ってバカだろ?』と振られて『はい、バカです!』と即答してブチ切れさせたり、イタズラで“カンチョー”されたコーチすらいる。極め付きはノック中に宮本慎也ヘッドコーチ(48)を思い切りにらみつけてくるんだそうです。そんな村上の向こう意気の強さを買っている宮本ヘッドは『久しぶりに鬼になった』とイジメ抜いて鍛えているとか」(ヤクルト番記者)
若い才能だけに、活躍が増長を招くことにならなければいいのだが──。
(数字や成績は5月10日時点)