俳優の松坂桃李が時代劇初主演を果たした「居眠り磐音」が5月17日に公開された。最近の映画界では時代劇モノが増加しており、これにより「本格的なブームが巻き起こるのではないか」と期待の声が高まっている。
時代劇モノは今年4月、佐藤健主演の「るろうに剣心」の最終章の製作が発表されて話題になったが、今年に入ってすでに、先ごろ川栄李奈と結婚した廣瀬智紀も出演する「映画刀剣乱舞」、瑛太主演の「闇の歯車」、佐藤健の「サムライマラソン」、高良健呉の「多十郎殉愛記」が公開。今後も「武蔵-むさし-」(5月25日公開)や「引っ越し大名!」(8月30日公開)、「決算!忠臣蔵」(11月22日公開)と目白押しだ。
「14年公開の佐々木蔵之介が主演した『超高速!参勤交代』がヒットしたあたりから、エンタメ系時代劇のラインが増え始めており、16年の『殿、利息でござる!』、そして『サムライマラソン』、『引っ越し大名』、『決算!忠臣蔵』がこれに乗った形です。一方で若手イケメン俳優が主演を務める作品が目立ち始めており、『居眠り磐音』、『サムライマラソン』、『他十郎殉愛記』がそれに当たります」(エンタメ誌記者)
つい最近までは高齢者が主なファンだった時代劇が、一気に若者向けに変貌を遂げているというわけだ。映画宣伝関係者はこう語る。
「需要の開拓先として大きかったのが、2005年あたりから火がつき始めていた“歴女”の存在です。これが一般に広く広がり、女性同士やカップルで鑑賞するパターンが増えている。今後も、イケメン俳優がどんどん時代劇映画に進出しますよ」
どんなジャンルでも、女性が牽引するブームは強い。
(鈴木十朗)