衣料品通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOが6月24日、足のサイズを3D計測する「ZOZOMAT」の予約受け付けをスタートし、秋冬以降に無料で配布すると発表した。このマットとスマホアプリを使うことで足のサイズを正確に測れ、ブランドや種類で異なる靴のサイズ感を試着なしで合わせることが可能になるというが、ネット上では冷ややかな声が広がっている。
「ZOZOで採寸といえば、ほとんどの人が一昨年に発表された『ZOZOSUIT』を思い出すでしょう。服の採寸が正確にできるとの触れ込みでしたが、無料配布により希望者が殺到して発送が遅れ、いざ計測したサイズで買った服のサイズが合わないなど不具合が続出。しかも昨年、希望者への発送開始から1年も経たないうちに、前澤友作社長が“入手したデータの機械学習により将来的にZOZOSUITをなくす”と仰天発言をして、ユーザーをひっくり返らせていますからね」(ファッションジャーナリスト)
そのため〈予約してもどうせいつ届くか分からないだろう〉〈また途中でやめるんだろ〉といった意見や、〈質感や履き心地は実際に試着しなきゃ分からないのでは〉〈サイズが分かったとして靴メーカーはピッタリな商品を提示できるのか〉と疑問視する声もあがっているのだ。
「とはいえZOZOはZOZOMATの予約数について、受付開始日の24日で20万件を超えたとしており、スタートに関しては成功したと言えます。ただしZOZOSUITの失敗で大赤字を出したように、ZOZOMATもコケれば信用までガタ落ちすることは間違いない。そもそもZOZOMATは、採寸したデータをもとに靴を作ってくれるメーカーが、どこまでショップで協力してくれるのかが大きなカギを握ると見られおり、数が捌けたといって何の利益にもなりませんからね」(経済評論家)
手に入れてもユーザーの宝の持ちぐされ…そうなってしまえば、結局はZOZOSUITと同じ結果を招きそうだ。
(小林洋三)