長い手足に小さな顔が印象的だった相本久美子(61)。元祖マルチタレントとして歌にドラマに、そして司会にもと活躍した。
──それにしても若々しい。プロポーションもほとんど当時と同じですよね。
相本 無理なダイエットとかではなく、例えば野菜ファーストにするくらいの感覚で。皆さんに「変わっちゃったね‥‥」と言われないよう努力はしておかないと。
──さすがです。さて、アイドル時代の代表作といえば、やはり76年から81年まで続けた「TVジョッキー」(日本テレビ系)のサブ司会になりますか?
相本 そうですね、毎週日曜お昼の生放送で見ていた方も多いですし。
──見てました! 都市伝説にもなった「ゴキブリを食う少年」とか、ランチタイムに「ネズミにかぶりつく男」とか、今なら絶対オンエアできない。
相本 そのコーナーで最も印象に残っているのは、水槽いっぱいの「蛇風呂に入る男」ですね。実はメイン司会の土居まさるさんが大の蛇嫌いで、その場面になるとスタジオから逃げちゃうんです。私1人で進行を任されて、しかも「絶対できる」って言ってた少年が、いざとなると蛇の水槽から逃げ出そうとして(笑)。引き止めるのに必死でした。
──よく考えたら自分の家で「蛇風呂」の練習なんかできなかったでしょうし(笑)。では、正統派アイドルのお話を聞きましょう。
相本 デビューしてすぐに、公開バラエティーの「学校そば屋テレビ局」(74~75年、TBS系)のレギュラーになったんですよ。ここで共演した「ずうとるび」に思いを寄せられる少女みたいな設定で、その途中に彼らの人気が急上昇して。
──エンディングで初ヒット曲「みかん色の恋」を歌っていた!
相本 彼らの熱狂的なファンにカラまれると大変なので(笑)、歌は聞かないでタクシーで脱走していました。そうそう、レッスン場が一緒だったピンク・レディーとは、デビュー前に向こうのマネージャーからコンビ名を聞かされて、正直、それはかわいそう‥‥と思いましたが、あんなに売れちゃいましたからね。
──ドラマ初出演の「花吹雪はしご一家」(75~76年、TBS系)では、事務所の先輩でもある西城秀樹の妹という役どころだった。
相本 デビュー2年目に事務所を移籍したのも、秀樹さんの推薦があったからなんです。昨年、若くして亡くなられたこともそうですが、あれだけの病気だったことがショックでした。それでもステージに立って、見せたくない姿も見せていらしたことを尊敬します。
──さて今年はデビュー45周年にあたります。
相本 はい、記念日の9月21日に恵比寿・天窓でライブをやりますので、ぜひいらしてくださ~い!