抜群の演技力を誇る女優や、パーフェクトなボディで魅了するグラドルたち。ところが、彼女たちには知られざる「もうひとつの武器」があった。それは、そこいらの歌手がハダシで逃げ出す歌唱力の持ち主であること! 前頭以下はこんな顔ぶれだ。
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飲んだくれキャラで再ブレイクした佐藤仁美は連日、新宿二丁目に入り浸っては酒とカラオケの日々。ところが、流した汗とアルコールは無駄ではなかった。
それを証明したのは、16年にオンエアされた「金曜プレミアム 歌がうまい王座決定戦」(フジテレビ系)で、佐藤は徳永英明の「レイニーブルー」を歌い、みごと優勝。得点も888点というハイスコアを記録している。もともとは「ホリプロタレントスカウトキャラバン」の優勝者だけに、スキルも持ち合わせているようだ。
同じく実力派の女優である小西真奈美も高い歌唱力の持ち主である。スタイルや涼し気な顔立ちには定評があったが、歌声まではイメージがわかなかった。
ところが、08年に公開された主演映画「Sweet Rain 死神の精度」では、役名の藤木一恵名義で主題歌の「Sunny Day」をリリース。曲自体が落ち着いたテンポで耳になじみやすく、小西の透き通った声質で音程の安定した部分も高評価となった。それから8年後には本人名義のCDをリリースし、音楽活動にも本腰を入れ始めたようである。
五十路を間近に控えてなお奇跡の美貌をキープする鈴木杏樹は、意外な実績を持っている。芸能評論家の織田祐二氏が解説する。
「神戸のインターナショナルスクール・マリスト国際学校に通っていた17歳の時にスカウトされ、歌手を目指すためにイギリス・ロンドンの音楽学校に留学。90年2月、ストック・エイトキン・ウォーターマンのプロデュースにより英CBSレコードからKAKKOとして『We Should Be Dancing』をリリースし、後に穴井夕子がカバーしています。UKチャートで最高101位を記録する快挙で、歌いながらのユーロビート・ダンスもよかった。ただ、セカンドシングルとしてリリースした『What Kind Of Fool』はUKチャートにはランクインせず、91年に日本に帰国して女優になりました」
そこからあっという間に人気女優になったのだから、持っているスキルがすごすぎる。
石田純一の娘でモデルのすみれは、12年の「お笑い芸人歌がうまい王座決定戦スペシャル」に、芸人ではない枠で出場。初登場ながら、いきなり優勝を飾るというサプライズを演出。
実はデビュー直後にイル・ディーヴォのアルバムに参加するなど、その実力は折り紙付きであったのだ。それにしても渡辺謙の娘・杏や、高橋英樹の娘・真麻と並び、二世タレントは歌が上手という方程式があるようだ。
そんな真麻の1期先輩であるフジの石本沙織アナは、超のつく実力派。
「絶対音感の持ち主で、『草なぎ剛の女子アナが歌ううまい王座決定戦』で絢香の『三日月』を披露し、共演の千原ジュニア、バナナマン、タカアンドトシらを驚愕させました。別の回ではSuperfly『愛をこめて花束を』の歌いっぷりにマツコ・デラックス、ケンコバも納得。さらにMISIAの『Everything』や平原綾香の『Jupiter』、AIの『Story』なども披露しました」(前出・織田氏)
真麻のように毎日、客の前で歌う度胸があれば、番付は入れ替わっていたはず。
意外なクオリティを見せたのは、土屋アンナだ。幼少の頃は聖歌隊に入っていただけあって、ゴスペルを歌わせたら鳥肌モノとの評もある。14年に開いた品川教会でのライブでは、100人ものゴスペル隊をバックに、ビートルズやマライア・キャリー、シンディ・ローパーのヒット曲をゴスペル風にアレンジして披露。生歌の迫力が半端ないと絶賛された。