お笑い芸人の田村淳が9月5日、今春から慶應義塾大学大学院のメディアデザイン研究科に通っていることをツイッターで発表した。田村は慶大の通信課程に通っていたことも明かしつつ、大学院と同時には在籍できない規約があることから、通信課程を退学したと説明。そのうえで自宅に記者が直接取材に来たり、取材依頼の手紙が投函されていることについて〈勘弁頂きたいです〉と綴り、所属事務所を通した取材以外は受けない旨を表明している。
そんな田村に対しては「学びの姿勢は素晴らしい」と応援の声がある一方、「青学を受験した時は見世物にしていたのに?」という疑問の声もあがっている。そういった世間の反応について、受験事情に詳しいライターが指摘する。
「田村は《学びたい事が途中で変わる 悪いことですかね?》というツイートに加え、学歴コンプレックスについて《コンプレックスはある!今まで学んでこなかったことについては》との思いを吐露することで、大学院進学への批判を牽制しています。しかし、そもそもなぜ田村の大学・大学院進学がこれほど叩かれるのか。その根本原因を彼は未だに理解できていないようです。今も続く数々の言動が、死ぬ気で大学受験に立ち向かってきた人々の心を逆立てていることに気づかないあたり、田村への批判はやむことを知らないでしょう」
その田村が「偏差値32の田村淳が100日で青学一直線~学歴リベンジ~」(AbemaTV)という番組をスタートしたのは17年10月。たった100日間の勉強で名門・青山学院大学の受験に挑戦するという無謀な企画で大学受験を「見世物化」し、世間から猛批判を受けたのはまだ記憶に新しいところだ。
翌年3月には全学部に不合格という結果となったが、「不合格でも何ら失うものがない姿」をさらけ出したにもかかわらず、同番組では「田村淳が人生を懸けた挑戦」とアピールしていたことに世間の受験生・元受験生たちは大きな怒りを感じていた。
そして何より「世の受験生を侮蔑していた」との指摘についての田村の対応が問題なのだと、前出のライターは、こう続ける。
「田村は受験ショーの最中だった17年11月16日、《イラついた受験生が僕に当たり散らしてくるけれど… 俺に当たり散らしても志望校には近づかないよ》とツイート。人生を賭けて受験勉強をしている受験生たちを侮辱しました。この発言について田村がきちんと謝罪したでしょうか?自分は他人の人生を貶めておきながら、自分への取材は封じるなど、まさに言行不一致の極み。そんな田村にはもう、受験や大学、学びだのと口にしてもらいたくないというのが多くの人の思いなのです」
元受験生の中には田村に対して〈土下座して謝れ!〉との怒りを露わにする人もいた。そんな声に応えようとしない田村に、みずからの大学院進学について取材しようとするマスコミを批判する資格があるのだろうか。
(金田麻有)