80年代には男の下半身をワシづかみにするさまざまなセクシーコスプレがあった。ビキニありレオタードありチャイナドレスあり。一世を風靡した「ビッグ4」を、漫画家・杉作J太郎氏がエロ目線でチェック!
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あの「虎柄ビキニ」はいわば、究極のコスプレ。「うる星やつら」のラムちゃんである。一説には、あのセクシーボディはアグネス・ラムに由来するとの説も‥‥。
「確かに当時の感覚で言えば日本人離れしています。ていうか、地球人じゃないですしね(笑)。ただし、彼女の魅力はセクシーかつ積極的であっても淫乱イメージがないこと。まさに二次元ヒロインの優等生です。いまだコスプレ人気もありますが、外国人のほうが似合うというのはご愛敬」
二番手は「キャッツ アイ」(北条司・作)の来生三姉妹。主人公格の次女・瞳のロング黒髪とレオタードが醸し出す色気は突出していた。
「胸元の開いたレオタードで外出するという非現実感がすばらしい。しかも泥棒だからどこか緊張感があり、それが露出プレイ妄想すらかき立ててくれる。松尾嘉代など、のちに2時間ドラマでレオタード女性がよく登場するようになるのは来生三姉妹の影響大じゃないですか。ついでに言えば、僕の中では、レオタード=やらせてくれる女、です」
一転して清純派路線は、根強い人気を誇るアニメ「超時空要塞マクロス」(美樹本晴彦・作)のリン・ミンメイ。声優も務めた飯島真理の劇中主題歌が大ヒットしたことも印象的だが、
「作品中のヒロインの歌が現実にもヒットする。いわばメディアミックスの先駆けですよね。ミンメイはあくまでアイドルなので、清楚。バストも80センチくらいの設定だったと思います。チャイナドレスっていうのがまたいい。清純派、もっといえば、処女のコの精いっぱいのセクシー表現がチャイナドレスなんです。逆にふしだらな女や、巨乳だけどただれた生活を送っている女子のチャイナドレスなんて、見たくもない」
ビッグ4の最後は、小説から生まれ、アメコミにもなったSF作家・高千穂遙氏の名作「ダーティペア」。超ショートパンツと胸元全開のトップは衝撃のひと言だ。
「短髪のコがいるでしょ(ケイ。B91の超絶ボディ)? あのキャラが象徴的ですが、80年代の攻撃的女子気質をよく表しています。ショートパンツとブラ、そして大胆にヘソ出し‥‥いいですねぇ。それと、アクションもできるというのがミソ。それまで巨乳のコは少し天然というか、あまり敏捷じゃないイメージがありましたから。あの作品以降、特に女子プロレスで同様のコスチュームがはやるようになったのは偶然じゃないと思います」
最後に杉作氏は、個人的嗜好を次のようにぶつけた。
「『めぞん一刻』の響子さん。エプロンがコスプレかどうかはわかりませんが(笑)、バツイチ、処女じゃない。過去があってもいいじゃないか、という80年代気風の代表例です」