人気で根尾に負けていないのは、甲子園で熱投し、甘いマスクで女性ファンの視線を集めた日本ハムの吉田輝星(18)。秋田出身の朴訥とした雰囲気で好感度も上昇。日本ハムの2軍キャンプは、沖縄本島最北という交通不便な国頭村で行われているが、大勢のファンが殺到し、慌てた国頭村サイドがブルペンに特別観覧席を作った。しかし、そこも連日、満員となっている。
栗山英樹監督(57)は、米国アリゾナキャンプメンバーが沖縄に合流した16日にさっそく吉田を紅白戦に登板させるなど、期待値は高い。大田泰示(28)に一発を食らったが、栗山監督は「非常に楽しみ。あれくらい荒れたほうがいい」と称賛。辛口の荒木大輔2軍監督(54)まで「早く1軍に上げて経験させたほうがいい」と推薦している。スポーツマスコミも順風満帆なキャンプを強調しているが、吉田にもまた深刻な不安要素が発覚した。指摘するのは某球団の“007”だ。
「指にかかったボールは10球に1球くらいしかない。確かにそれは一級品で下半身もどっしりしているのですが、プロでは最低半分はそういうボールが来ないと通用しません。変化球のコントロールもない。栗山監督のことだから、話題作りも含めて、ピッチャーが足りなくなる6月の交流戦あたりで、ポンと先発チャンスを与えるかもしれませんが、1年を通じてマークする選手じゃない」
さらなる欠陥は、上背がないためボールに角度がつかないということで、
「公式に175センチと発表されていますが、もっと低いでしょう。上背のない右の力投派で成功している現役投手はヤクルトの“ライアン”小川泰弘(28)くらいです。ボールに角度のない右の本格派は、元巨人の桑田真澄氏(50)のように、よほどコントロールがないと大成しません。夏の甲子園では通用しても、プロはあの高めのストレートを振りにいかない。まあ、斎藤佑樹(30)よりはマシでしょうが‥‥」(パ球団スコアラー)
比較対象が、ここ3年でたった1勝のハンカチ王子では、あまりにトホホだ。
さて、大阪桐蔭で根尾とともにクリーンアップを任されて春夏を制覇したロッテ・藤原恭大(18)も、報じられている前評判はいい。阪神、楽天と3球団が指名競合した3拍子そろいのセンターは、13日に行われた中日との練習試合で3安打2打点の衝撃デビュー。井口資仁監督(44)に「持っている」と言わしめた。しかし彼もまた、報道と実力が釣り合っていないというのだ。
練習を視察した侍ジャパンの稲葉篤紀監督(46)も「まだプロでの体力が‥‥」と思わず口を滑らせたが、評論家たちも“オフレコ”となると「スピードとセンスは間違いないけど、線が細すぎる。まずは体力作りの段階じゃないか」と口々に言うのである。
実は、大阪桐蔭時代に本格的なウエイトトレーニングはやってこなかったという。DeNAのドラフト1位、上茶谷大河(22)との対決となった20日の練習試合でも、ストレートに押され負けしてしまっていた。