現在放送中のキムタク主演ドラマでヒロイン役を演じるなど、五十路に突入して今なお数多くのドラマや映画で活躍。鈴木京香のしっとりとした大人の色香、年を重ねても色あせない美貌は健在だ。そして、ついに新たなステージに進む決意をしたようである。
鈴木京香(51)は、木村拓哉(46)がシェフ役で主演するドラマ「グランメゾン東京」(TBS系)で「絶対味覚」を持つオーナーシェフ役を好演している。キムタクとの共演は、07年の「華麗なる一族」(TBS系)以来12年ぶりだ。
「今作はSMAP解散騒動以来、人気にかげりが見え始めているキムタクにとって、令和初となる連ドラ主演だけに、失敗は許されません。そもそもヒロインは、主人公より年上という設定で企画が進められてきた。ヒロインに選ばれた京香は演技力に定評があり、実年齢でも年上にして安定感ある美人。同性の芸能人には厳しい中高年女性視聴者からもウケがいいために起用されたのでしょう」(広告代理店関係者)
キムタクの「勝負ドラマ」のヒロインに抜擢されるなど、今や日本を代表する女優の一人である。放送開始より2桁視聴率を維持する原動力となっているようだ。とはいえ、これまでの女優人生は必ずしも順風満帆ではなかった。
芸能界に本格進出したきっかけは、20歳の時に「カネボウ 水着キャンペーンガール」に選出されたことで、当時のテレホンカードはいまだに定価の300倍近い値が付いてネットオークションサイトで取引されている。とはいえ、キャンギャルとしての成功がすぐさま女優進出で実を結ぶことはなかった。
「今では考えられませんが、女優デビュー作となった映画『愛と平成の色男』(89年、松竹)では当然ながら、鈴木保奈美や武田久美子、財前直見よりも格下扱いでした。91年放送のNHK連続テレビ小説『君の名は』ではヒロインに抜擢され、朝ドラの30周年記念作品としては、異例の1年間放送という話題作でした。ところが、当時の歴代最低視聴率を記録するという屈辱を味わったのです」(スポーツ紙放送担当記者)
それでも京香はめげず、さまざまな映画、ドラマに出演し、着実にキャリアを重ねていった。結果、シリアスだけでなく、コメディーにも対応できることが周知され評価を上げていく。その裏には美貌や感性だけでなく、類いまれなる努力もあったようだ。
古くから京香を知るドラマ関係者が語る。
「セリフをきっちりと頭に入れてくるのはもちろん、役についての洞察も深いんです。撮影前にはスタッフと細かな部分まで打ち合わせをし、少しでも疑問を感じる演出やセリフがあると相談して変更することもある。それが単なる思いつきやわがままではないから、スタッフも受け入れられるんです。そうしたスタンスは主演作にとどまらず、端役でも同じ。少しでも自身が演じるキャラクターの魅力を表現しようと、プライベートの時間にセリフを何度も口にして過ごすこともあるといいます」
そして、京香の女優人生を語るうえで忘れてならないのが、共演した俳優たちと流した浮き名だった。