昨年9月に日本帰化を果たして年寄名跡取得の資格を取得、九州場所では43回目の優勝を飾った白鵬。これまで目標としてきた“東京五輪開会式での土俵入り”を果たせそうな勢いだが、はたしてどんな1年になるのだろうか。
相撲関係者が言う。
「初場所は4日目の15日から休場となった白鵬ですが、今後よほどの波乱がなければ、熱望する土俵入りは事実上決まりでしょう。ただし問題は、その後の引退の時期。昨年は3場所も休場しており、一時本人も力の衰えを意識したようですが、43回目の優勝を果たして“まだいける”と自信を持ったという。九州場所直後には、『50回は優勝したい』とも語っていましたからね」
白鵬の後を引き継ぎそうな力士といえば、大関貴景勝、西前頭2枚目御嶽海と見られていたが、両者とも思ったような活躍ができず停滞している。
期待されるのは昨年平幕優勝を遂げた新関脇の朝乃山ただ一人という体たらくだ。
「期待の若手がこれでは、白鵬につけ入るスキを見出させてしまったことは想像に難くありません。とはいえ、プライドの高い白鵬のこと、ボロボロになるまで続けることもないでしょう。かつては横綱栃錦のように、若乃花と優勝決戦を繰り広げた翌場所、初日から連敗してあっさり引退した例もある。ダメだと思ったら、50回にこだわらず引退する可能性は高いと思われます」(前出・相撲関係者)
五輪後に行われる秋場所か九州場所で優勝したのちに、引退するということか。
「白鵬は強い-とにかく彼は、そんな印象を世間に残してやめたい。というのも、夢は相撲界を制す、つまり理事長になることですからね。今の日本人力士の中には、相撲でも頭脳でも自分に勝るものは者はいないという、強烈な自身も持っていますよ」(スポーツ紙記者)
いずれ相撲界は、白鵬に乗っ取られる!?
(蓮見茂)