常勝チームの低迷ぶりに怒りが収まらないのが、渡邉恒雄球団会長(87)だ。
5月28日の対ソフトバンク戦では、0対5で完封されるとマスコミ陣を前に開口一番、
「負けるんじゃないか、(今季の)巨人は。オレはな、もう87(歳)なんだよ。先がないんだよ。今日の試合はなってねえ。全然打てねえ!」
と声を荒らげた。このナベツネ発言を予知していたからか、ソフトバンク戦のベンチ裏では、原監督がコーチに八つ当たりし、一触即発のバトルまで繰り広げられていたのだ。
「試合後に原監督は、記者団を前に『スコアラーもコーチも私も、選手を迷わせるような指示を出している。選手が迷うなら指示を出さないほうがいい。わかっていないのに、わかっているような振りをするのは悪い指示。指示を出さないことも正しい指示だと思う』と言い放ち、暗に矛先をコーチに向けました。
これに対して、橋上秀樹戦略コーチ(47)が反発。『特に指示はしてない。(ソフトバンクの)先発だった帆足(和幸=33=)くらい(選手なら誰でも)知ってるやろ! 俺が(WBCで)いない間にオープン戦をやってるんでしょ? 対戦していない坂本が3安打してるんだから関係ない!』と反論。一枚岩だった巨人に内紛の雰囲気が立ち込めました」(前出・スポーツライター)
はたして巨人首脳陣の間で何が起こっているのか。前出のスポーツ紙記者が解説する。
「原監督は今季で監督通算10年目。在任期間が長いうえ、チーム編成の主導権、方針を巡って対立した清武英利前球団代表が一昨年に自滅しました。よくも悪くも、原監督にものを言える雰囲気は今の巨人にはありません」
しぶとく首位をキープする巨人だが、チーム状況は必ずしも万全とはいかないようだ。