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巨人VS阪神「7位争いの死闘失笑中継」(3)藤浪の“放任主義”が成功

 昨シーズンは和田豊監督(50)の迷采配で、さんざん勝ちゲームを取りこぼしてきた阪神だが、開幕こそ低迷していたものの、尻上がりに調子を上げ、気がつけば巨人と並ぶ勝率5割台をキープ。首位巨人を射程圏内に収める大健闘ぶりだ。球団関係者がほくそ笑む。

「巨人の原監督は、『悪い指示なら出さないほうがいい』と言っているようですが、それを言うなら、今のウチのチームがまさにそう。チーム躍進の最大の要因は、和田監督が采配をしなくなったことに尽きますわ(笑)。今季は最終的な判断こそするものの、作戦や采配はほとんど黒田正宏ヘッドコーチ(65)に丸投げ。それが功を奏している。昨シーズン、和田監督は選手やOB、マスコミにまで気を遣い、次々と意見を取り入れてしまった結果、自滅。そこで黒田ヘッドに委ねることで負の連鎖を断った。よくも悪くも黒田ヘッドは頑固でブレない采配に定評がある。あと、うるさ型の金本の引退で、和田監督も肩の荷が下りて伸び伸びやってますわ(笑)」

 さらに、期待の右腕・藤浪晋一郎(18)の予想以上の活躍に目を細めているのは、中西清起投手コーチ(51)だ。

「中西コーチは、藤浪に対し、まったくと言っていいほど静観している。というよりも、口が出せないんです(苦笑)。もともと中西コーチは現役時代、ストレートの球速は140キロ前後がせいぜい。150キロ台の速球を投げる藤浪とはまったくタイプが違う。そこで中西コーチは開き直って、ポイントだけを絞って指導しています。よくあるルーキーのフォームをいじってダメにするケースを見てきただけに、フォーム改造やよけいなわずらわしさを避けようとしている」(在阪スポーツ紙担当記者)

 野手陣に目を向けると、メジャー帰りの西岡剛(28)の目覚ましい活躍ぶりは周知のとおり。チームを率先して引っ張る自覚も芽生え、頼もしい存在と言っていい。

「阪神には意外に根暗なタイプが多いが、地元大阪出身の西岡が、ムードメーカーになってガンガン盛り上げる。言葉は悪いが『予想外の新戦力』です。逆に早くも失敗だったと反省の声が上がっているのが福留(孝介=36=)。『使えない選手に大金を払うなら俺たちの年俸を上げてくれ』とチームメイトからも不満の声が出ています」(前出・球団関係者)

 しかも、ここにきて投打がかみ合ってきたことも、現在の阪神にとってはプラスの材料だと野球評論家の広澤克実氏は語る。

「西岡はムードメーカーとしてもリードオフマンとしてもチームにいちばん貢献し、相乗効果をもたらしている。そして、4番マートン(31)の活躍に加え、ベテランの新井貴浩(36)の復活もプラスに働いている。藤浪はまだおまけで考えておいたほうがいいですね。あれだけの才能です。西武時代の松坂大輔(32)やダルビッシュ有(26)のようになれる潜在能力があるだけに、25歳前後に最高潮に持っていけるように、焦って無理な起用をすべきではありませんね」

 だが、それでも巨人の巨大艦隊のような戦力に、阪神はどう立ち向かっていくのか。広澤氏が続ける。

「今季はまだ対戦していない内海と、初対決となる菅野を阪神打線が攻略できれば、途中まで首位を譲っていても、逆転でペナントを制することができると思います。対する巨人は、能見をいかに打ち崩すかがポイントでしょう。あとは、打線の巻き返しですね。昔から選手個人が尊重される巨人ですが、阿部、坂本、長野あたりにも、しっかりテクニカルに指導できれば無敵ですがね」

 交流戦では、「実力のパ」に上位を独占されながら、熾烈な“7位=セ・リーグ首位争い”を繰り広げた巨人と阪神。もっとも、パ・リーグの選手たちからは、プッと吹き出されてしまうかもしれないが‥‥。

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