3月30日に訃報が伝えられた故・志村けんさんの自宅に献花に訪れるファンの姿が絶えないという。さらにはやじ馬も集まる事態へと発展し、自宅前では一時パトカーも出動する騒ぎに。閑静な住宅街が喧騒に包まれているようだ。
「東京・東村山市出身で知られる志村さんですが、自宅があるのはもう少し都心に近い三鷹市の閑静な住宅街。あたりは道が入り組んでおり、芸能人が住むには不便な場所にも見えますが、車で数分も行けば、首都高速の出入口があるので仕事への行き来に不便はありませんし、周りは戸建て住宅がほとんどの古い住宅地なので、ふだんは穏やかな生活が送れていたのでしょう」(現地事情に詳しいライター)
三鷹市に自宅があることは地元ではそこそこ知られており、「8時だョ!全員集合」(TBS系)の初収録が三鷹市公会堂で行われていたこともあり、志村さんを「我が街が誇る芸能人」として愛する三鷹市民も多かったようだ。
その一方で志村さん宅はJR中央線の三鷹駅から徒歩で行けるような距離ではなく、2004年に空き巣被害に遭った時にも犯人は志村さん宅とは知らなかったのではないかと伝えられている。そんな“隠れ家”的な自宅の場所が知られてしまったのは、テレビ報道が原因だと指摘されているのだ。
「各局の報道番組では志村さんの自宅前から中継を行いましたが、この際に画面にはしっかり《三鷹市》と表示。そして自宅の周りにあるスポーツ施設や、遠くに見えるゴルフ練習場などが映り込んだことにより、場所を特定できる情報がダダ漏れとなったのです。しかも自宅には《志村》の表札もあることから、現場まで行ければ特定は容易。今ではネット上で《志村さんの自宅を確認!》といった報告が相次いでおり、誰でも自宅訪問ができる状態になっています」(前出・ライター)
故人の自宅近辺をなぜテレビ局がさらすのか。亡くなった方にもプライバシーがあることを、大手メディアがすっかり忘れているかのごとき状況は実に嘆かわしいことではないだろうか。
(金田麻有)