5月14日、テレビ朝日の大下容子アナが、6月26日付で役員待遇となることを各紙が報じた。
「93年入社の大下アナは、ベテランらしい安定したアナウンス力で一定の評価を得ていましたが、16年のSMAP解散時に、長らく共演してきた香取慎吾を慮って中立的立場のアナウンサーとしては一歩踏み込んだ対応を見せ、一気に視聴者の信頼を獲得。近年は『好きな女子アナランキング』上位の常連にもなりました」(芸能記者)
現在はみずからの名前を関した同局の帯番組「大下容子 ワイド!スクランブル」でMCを務め、テレ朝の看板と呼べる活躍ぶりだ。
それにしても、現役の女子アナが役員待遇を受けるというのは、過去に例がない「快挙」。まさに他局を含めた全女子アナの中で頂点に立ったとも受け取れるだろう。
女子アナ界では、ある程度の年齢になれば「フリー転身」を図る事例が多い。特に視聴者からの支持を獲得する人気アナにその傾向は顕著で、年々その退社年齢も低くなってきた傾向がある。結果、局員時代よりも年収大幅アップに成功した例は少なくない。そんなフリー転身を除く社内出世についてみた場合、各局はどんな状況なのか。
「さすがに役員待遇とまではいきませんが、局の『アナウンス室』のトップに上り詰めるのがこれまでの“上がり”のパターンでした。フジテレビの佐藤里佳アナがそうですね」(前出・芸能記者)
また、女子アナは当然ながら会社員である以上、部署異動の対象となることもある。
「多いのがアナウンサーとしての仕事とある意味地続きな報道局への異動です。逆に、まったく経験のない他部署への異動もないことはない。たとえばTBSの木村郁美アナは秘書室に、フジの細貝沙羅アナは人事局に異動になっています」(制作会社幹部)
人気女子アナがそれぞれの新天地で出世することもあるだろう。一方でこんなケースもある。
「NHKのエース女子アナだった有働由美子は18年にフリー転身しましたが、実はNHK上層部は、会社で言う取締役にあたる“理事”の座を有働に与えることを残留交渉で確約していたとも聞きます。しかし、根っからの現場主義者の彼女は古巣での大出世になびかず、最前線で働くことを選びました」(業界関係者)
やはり、何が幸せかは当人のみぞ知る、ということなのだ。