局アナのキャラ作りまでして売り出してくれる日テレに対し、局アナ冷遇が喧伝されているのがTBSだ。
3月17日、TOKYO MX「5時に夢中!」に出演した大橋未歩(41)は「TBSで女子アナの早期退職が続く理由」を「なんでTBSを辞めるかというと、帯(番組)が全部、外注なんですよ」と発言し、こう続けた。
「朝が夏目三久ちゃん、夕方がホラン千秋ちゃん、夜が小川彩佳さん。『私たちに帯の仕事、回ってこないから』とテレビで一緒になったTBSの子たちが言ってました」
と明かし、波紋を呼んだ。実際、元TBSの田中みな実も5月20日放送のTBSラジオ「伊集院光とらじおと」でぶっちゃけた。
「ずっと『帯番組をやりたい』と言っていたものの、大きな改編でも一向に名前が挙がらなかったため、5年目にして退社を決意した」
彼女のタレント性は誰もが認めるところ。なぜ「局アナ帯番組NG」なのか?TBS関係者は語る。
「TBSでは長らく伝統として『スターアナ』を作ろうとしてこなかったことが、根本にある。『育てても退社されたらパーになる』という上層部の警戒心が働くのです。さらに昭和時代からの報道とドラマのTBSという自負があり、女子アナはニュースを読むのがメインという不文律が根強い」
そんな中にあって唯一、重用されているのが江藤愛アナ(34)だが、これは「棚ボタ」で現在のポジションに上り詰めたケースだ。
「今や『ひるおび!』『CDTV ライブ!ライブ!』を任されている江藤アナは周囲に警戒心を抱かせない戦略が功を奏した。インタビューでも『独立の野心』を微塵も見せないTBS愛を語り、アシスタントのピンチヒッターを嫌がりもせずにこなしてきたことで、アシスタントの座が転がり込んできた。アイドルアナでもかつての雨宮塔子や宇垣美里のような我の強いタイプは残れない体質なんです」(TBS関係者)
いまだ旧態依然とした体質が局アナ軽視につながっているようなのだ。
こんなTBSと対照的なのが、6月26日付で大下容子アナ(50)を役員待遇の「エグゼクティブアナウンサー」に昇進させるテレビ朝日だろう。
現役女子アナが役員待遇になるのはきわめて異例。「前代未聞の人事」に注目が集まっている。テレビ関係者が解説する。
「現在、アナウンス部で課長待遇の彼女が一気に役員待遇となるのは異例中の異例です。さらに大下アナはMCを務める『ワイド!スクランブル』が昨年4月から冠番組の『大下容子ワイド!スクランブル』に昇格するなど、ここにきて目覚ましい出世を果たしています」
93年の入社以降、決して目立った存在ではなかった彼女。なぜ出世街道を驀進するようになったのか?
テレビ関係者は「27年間、テレ朝に尽くしてきた『絶対的な信頼関係』のたまものでしょうね」と、こう打ち明ける。
「彼女は50歳になった現在も独身で過去に浮いた噂もなく、まさに『仕事一筋のオンナ』。制作チームだけでなく各部署に親しい同僚がいて、頻繁に意見交換の会を開いている。こうした仕事ぶりを見れば、役員に抜擢されるのも納得できます。またジャニーズ愛を公言することで、今やジャニーズ事務所とのパイプ役を彼女が担っている。SMAPのメンバー3人が独立してほどなく、テレビ朝日と近しい『Abema TV』に出演した際にも、ジャニーズとSMAP脱退組との仲介役を果たしたのが大下アナ。つまり局アナのみならずジャニーズ担当プロデューサーとしての手腕も評価されたのが一因ですよ」
大下アナの敵を作らないキラースマイルに「人事の女神」もほほえんだということのようなのだ。