5月27日、恋愛リアリティ番組「テラスハウス」(フジテレビ系)の公式サイトで最新シーズン「TERRACE HOUSE TOKYO 2019-2020」の制作中止が発表された。
フジテレビとイースト・エンタテインメントが制作しNetflixでも配信されていた同番組。視聴者からの誹謗中傷を受けていた出演者の木村花さんが逝去したことを受けての対応となった。制作サイドは「この度のことを重く受け止め、今後も真摯に対応して参りたいと考えております」とコメントしているが、責任の所在を問う声が噴出している。
同日放送のフジテレビ系「Live News α」ではMCの三田友梨佳アナが「番組の打ち切りで終わらせるのではなく、何があったのか、防ぐことはできなかったのか、検証していくべき」と提言。また一部報道では同番組で「制作スタッフが出演者にストーリーを指示していた」との証言も飛び出し、番組制作のあり方が問われる事態に発展している。
この状況について「今後、恋愛リアリティ番組というジャンル自体が成立しなくなる可能性もありますね」と指摘するのは、テレビ関係者だ。
「どの恋愛リアリティも“台本無し”との触れ込みで人気を集めてきたわけですが、今回のテラスハウス問題により各番組で検証が求められることになった。こうしたなか業界内では、AbemaTVを心配する声が飛び交っているんですよ」
なぜテレビ朝日が出資するネット放送のAbemaTVが心配されているのか。
「AbemaTVでは視聴カテゴリの最前列に『恋リア』がデフォルトで設定されるなど『恋する週末ホームステイ』といった恋愛バラエティに人気が集中しているんです。今回の問題で大きな方向転換を強いられるかもしれません」
テレビ界全体で徹底検証が求められている。(山倉卓)