しばらく不気味な沈黙を守っていた北朝鮮が再び動き出している。その最前線で指揮をするのは、「ほほえみ外交」で一躍脚光を浴びた金正恩委員長の妹・与正氏だ。かつての「クールビューティ」は一変、突如、韓国との連絡事務所を爆破し「南朝鮮はズボンの股を放すことができない」と言い放つ始末。
豹変した“ミニ丈スカートをはいた鉄仮面”の知られざる極秘正体に迫っているのが、6月30日発売の週刊アサヒ芸能だ。
与正氏といえば、金正恩委員長の妹として、18年にはトランプ大統領との米朝会談に同行。また、同年冬に韓国で開催された平昌五輪では、北朝鮮の特使として「ほほえみ外交」を展開。いわば朝鮮半島の融和の最前線を担う人物として、韓国でもその存在がクローズアップされてきたのだ。
ところが、ここにきて態度を一変。韓国に対して強硬な姿勢をアピールするほか、金正恩委員長の肩書の一つである労働党中央委員会の第一副部長に任命され、事実上の「北朝鮮のナンバー2」の地位にまで上り詰めたとみられている。
しかもそのプライベートのガードぶりは半端ではない。
「14年に北朝鮮メディアで党の幹部として報道されたことをキッカケにその存在が世界中に周知されました。ですが、32歳とされる年齢や就いている役職などハッキリと断定できる情報は少ない。正恩氏のサポート役として各国の訪問に帯同している期間が長く表に出る機会はほとんどありませんでした」(外信部記者)
そんな彼女が一躍スポットライトに照らされたのは、18年2月の平昌五輪に正恩の特使として訪韓したことだろう。朝鮮戦争以来の金一族の訪韓には国際的にも注目が集まったが、当局関係者の間だけで密かに盛り上がったこんなエピソードがあるという。平昌五輪を取材した記者が振り返る。
「2泊3日の滞在中に宿泊したソウルのホテルには髪の毛1本すら痕跡が残っていなかったようです。髪の毛をDNA鑑定にかけられることで、兄妹である正恩の体質や病気のリスクを知られてしまうことを恐れたのでしょう。ふだんから、正恩氏の移動で使用する航空機や車には移動式のトイレを設置して排泄物を外部に漏らさないように徹底しています。正恩ほどではないにしても与正も携帯トイレを利用して自国に持ち帰っている可能性が高いです」
北朝鮮にとって、金一族の個人情報こそ「トップシークレット」なのだ。
そのトップシークレットに6月30日発売のアサヒ芸能7月9日号は詳細レポートで肉薄している。