持病の悪化を理由に総理大臣を辞任することを発表した安倍晋三総理。
2012年の2度目の総理就任から7年8カ月の長期政権となっており、8月24日には連続在職日数が2799日を記録。それまで最長だった大叔父の故・佐藤栄作氏の2798日を抜き、歴代最長となっていた。
しかし、「8年間って長いの?」と疑問を呈する人がいた。エジプト出身の外国人タレント・フィフィだ。2013年には著書『おかしいことを「おかしい」と言えない日本という社会へ』を出版するなど、日本文化に造詣が深く、国際感覚も持ち合わせた彼女のYouTubeチャンネル〈フィフィ(FIFI)〉、8月28日投稿の〈安倍総理の辞任について〉がそれだ。
コロナ禍もあって激務が続いたであろうことを労い、安倍総理大臣の1日も早い快復を口にしたフィフィは、しかし、「8年間の長期政権、長い、長いと言いますけど…」と世間の認識にクエスチョンマークを投げかけたのだ。
というのも、エジプト人の彼女から見れば、エジプトのムバラク政権は30年にも及んだため、「私から見ればぜんぜん短いんですけど…」とのことのようだ。
ただし、日本のような民主主義においては、長く続くと気の緩みや癒着を生み出す原因にもなるため、日本は長すぎない政権が必要なのだろうとの持論も述べた。
戦後のアメリカを見ると、トルーマン、アイゼンハワー、レーガン、クリントン、ブッシュ(息子)、オバマの6氏が8年間大統領を務めており、フランスではミッテラン氏が14年間、シラク氏は12年間も政権を担っていることから、確かに世界的に見れば8年間は決して長いとは言えないかもしれない。もっとも、在職期間よりも何を成したかが大事なのは言うまでもないことだろう。話題は後継者候補に移っているが、誰になろうとも、日本のためを思い重責を果たす覚悟のある方にお願いしたい。
(ユーチューブライター・所ひで)