新型コロナウイルスの感染拡大で来年に延期された東京五輪だが、どうやら来年も通常開催は難しいのではというムードも漂っている。五輪での金メダル獲得に人生をかけてきたアスリートとその関係者たちの混乱と失望は大きいが、芸能界にも「こんなはずじゃなかった」の思いを抱いている者は多そうだ。
特に、今年の4月1日に歌手デビュー40周年を迎え、アニバーサリーイヤーを盛り上げる様々な計画を準備していた松田聖子は、どんな思いで、このコロナな日々を過ごしているのか、大いに気になる。
「6月からさいたま、大阪、愛知、福岡、横浜、東京の大会場ばかりをめぐるコンサートツアーが予定されていて、6月3日には、デビュー40周年記念アルバム『SEIKO MATSUDA2020』の発売が予定されていましたが、アルバムは9月30日に発売延期。コンサートも延期が決定し、現在も開催の見通しが立ちません」(音楽ライター)
今年にかける聖子の本気度はかなりのもので、実際に気合が入りまくっていたことは彼女のオフィシャルサイトからもよく分かる。
「この40周年を、聖子は自分の存在をさらに大きくアピールする好機とにらんでいたのでしょう。話題作りにと、何と58歳の聖子の水着姿の写真がトップ画像に使われていたんです。南の島の強烈な日差しの下、ストライプの水着をつけた聖子が脇の下を丸出しにしてストローハットを両手でおさえてビッグスマイルを見せ、さらに白い砂浜を歩きながら髪をかきあげポーズを決めるショットも披露。もともとバストは大きくありませんが、控えめな渓谷と白く透き通るような美肌ぶりは、とても還暦目前には見えませんでした」(芸能ライター)
4月1日には、YouTube公式チャンネルを開設。80年代にサントリーのペンギンのキャラクターのCMでおなじみになった、代表曲の一つである「SWEET MEMORIES~甘い記憶~」の新作MVが配信されていた。
「聖子本人が監督をつとめ、37年越しに制作された同曲初めてのMVでした。曲は、一部英語で歌われていた歌詞を全編日本語に翻訳をして再レコーディングしたもの。聖子本人がジャズバーの歌手に扮し、当時のペンギンのCMをオマージュしたもので、45歳以上の世代なら誰もがノスタルジーに浸れる仕掛けになっています」(音楽関係者)
しかし、これもコロナの話題にすっかり埋もれ、ほとんど話題になっていないことには、「こんなはずじゃなかった!」の思いを強くしているに違いない。
だが、これでシュンとなる聖子ではないだろう。
「聖子といえば、ここ数年は大晦日のNHK紅白歌合戦の常連です。令和初の紅白となった昨年は、トリ前に『Seiko Best Song Medley』で、アイドル時代からのヒット曲の数々を当時と変わらぬ若々しい歌声で披露。元気いっぱいでエネルギーに溢れていますから、コロナ明けにはさらに強烈な若返りに成功し、よりインパクトのある戦略をもって改めて自身の40周年を盛り上げてくるでしょう」(前出・芸能ライター)
こんなことでへこたるようでは、とても永遠のアイドルの看板を守ってこれなかったのである。
だが、そんな聖子にも、唯一の弱点であり、タブーともいえる存在がある。一人娘の神田沙也加のことである──。(露口正義)