1人1泊あたりの旅行代金が最大35%割り引かれる国が主導する観光キャンペーン「Go To トラベル」では、割引額が大きくなる高級旅館や高級外資系ホテルに人気が集中していて手頃な価格の宿泊施設では落胆の声が上がっている。
しかし、ビジネスホテルやシティホテルの方が、「Go To」を利用することでさらに格安になり庶民にはこちらの方がお得感がある、と言うのは関西在住の旅行ライターだ。
「例えば、これから紅葉のハイシーズンを迎える京都や奈良は例年ならばこの時期はすでに予約で満室、ビジネスホテルも1万円以上、シティホテルも6万以上と強気な価格設定でした。それでもすぐに予約が埋まってしまうほど大人気。京都では宿泊できないので滋賀や大阪で宿を取る人も多かったのです。しかし、今年はコロナ禍の影響で外国人観光客も減少で空室も多いので、もともとの値段に、価格破壊が起きているようなのです。例えば、宿泊予約サイトの楽天トラベルでは、『GoTo』を利用した場合ビジネスホテルのダイワロイネットホテル京都四条烏丸が、11月の週末でも大人1名シングルで6737円(税抜き)と破格の安さです。JR西日本系列の静鉄ホテルプレシジオ京都烏丸シティホテルもシングル1泊9945円(税込み)と、こちらも超お得です。シティホテルはシングルだと1万円以下が多いです(10月19日現在)」
京都では近年ホテルが次々できたことにより、新しいホテルに宿泊客の人気が集中していたことも価格破壊に影響しているようだとも、このライターは分析する。
「嵐山の超高級外資系ホテル・翠嵐ラグジュアリーコレクションホテル京都は11月の週末2人使用で12万9030円、『Go To』を利用しても10万1030(いずれも税込み、10月19日現在)円と割高ですが11月の週末はほぼすでに満室状態です。富裕層にはお得感があるかもしれませんが庶民にはやはり高値の花。シティホテルで宿泊して浮いたお金で観光し夜はちょっと高級和食店を利用したほうがおすすめです」(前出・旅行ライター)
Go Toをうまく活用秋の観光シーズン旅行を楽しんでみてはいかがだろうか。
(写真はイメージ)