テリー 再結成中の横浜銀蝿のライブがコロナで中止になってますよね。あれ、出る予定はなかったの?
嶋 11月のライブにゲストで出るはずだったんですけど中止になって。この前の配信ライブではちょっと歌わせていただいたんですけど。
テリー もともと銀蝿のライブでスカウトされたんでしょう。
嶋 横浜で銀蝿さんが結成されて、横浜市教育会館というところで、デビュー前のお披露目ライブみたいなのがあったんですよ。それで僕たちが知ってるゲームセンターの大将が、翔さんや嵐さんの知り合いで、「まだデビュー前で誰も客がいねぇから、これ配ってくれ」ってゲーセンにチケットを置いていって。それが僕たちに回ってきたんです。
テリー それ、嶋さんがいくつの時?
嶋 16です。高校1年の時。それでライブに行ったんですけど、僕がタバコを吸って警備員とモメてしまって、開演が30分ぐらい遅れちゃったんですよ。大問題になってしまって。
テリー そうなんだ(笑)。
嶋 それで後日、銀蝿さんの事務所の当時の社長さんに呼ばれて、渋谷まで行ってお話ししてたら、「根性を叩き直してやるから事務所に入れ」って言われて。
テリー 背が高いし、格好いいし、「これはイケる」って思ったんだろうね。
嶋 どうなんでしょうね。
テリー 歌はうまかったの?
嶋 下手です。ギターもやったことなかったので、横浜から渋谷まで通わされて、最終電車で帰る毎日で。指先から血が出るまで毎日ギター弾いてました。
テリー 血が出るほどやるって、やる気はあったってことだよね。
嶋 負けず嫌いなので。
テリー 地元ではやっぱりワルかったの?
嶋 夜な夜なツーリングに行ったりとかしてたので、不良というか、ヤンキーという部類だったとは思います。でも、テレビに出るようになって「作られたキャラだろ」と言って、通ってた高校の前に、他校の生徒が「嶋大輔を出せ!」ってすごく来てたんですね。「シメてやる」って。俺をシメに来た他校同士が、校門の前でケンカしてたり。
テリー 時代だなぁ。それ、どうするの? もうテレビに出てて、まさかケンカできないよね。
嶋 えぇ、僕の行ってた高校って、神奈川ではヤクザ養成学校って呼ばれるぐらい悪いやつばっかりだったんですけど。
テリー アハハハハ、映画の世界みたい。
嶋 そういう友達が、僕が仕事で早退する時に「守ってやるから」って10人ぐらいついてくるんですよ。僕に何かあっちゃいけないからって大義名分を振りかざして。
テリー 便乗してサボってるだけじゃない(笑)。それ、学校側は怒るよね。
嶋 でも、古きよき時代というか、そこで他校と何かあっても困るみたいな。
テリー そうか。そうすると嶋さんは仕事のギャラが入ってくるでしょ。その友達にお礼だってごちそうとかしてたの?
嶋 はい。学校の帰り道に「養老乃瀧」があって、そこで御飯を食べたり。
テリー 居酒屋って高校生が行くところじゃないよ。
嶋 当時はそこしかなかったんですよね。まだファミレスとかもそんなに浸透してなくて。
テリー それで友達は満足してくれたの?
嶋 あとは僕と一緒に撮った写真を見せびらかすと、当時はすごく優越感があったらしいです(笑)。みんな、それで満足だったみたいですね。