モデル出身の単なる「お飾り女優」ではなく、笑顔の裏にある悲しみや怒りなど、喜怒哀楽をみごとに演じきる実力派の中条だが、地上波初主演ドラマの「白衣の戦士!」(19年、日本テレビ系)では、厳しい洗礼も浴びていた。
「水川あさみ(37)とのW主演でした。初回の視聴率こそ10.3%の2桁を記録しましたが、徐々に下がっていって、平均は8.7%。とはいえ、出演者うんぬんというより『内容がつまらないし演出もサムイ』といった制作側に対する批判が多かったんですけどね」(スポーツ紙記者)
通常、視聴率が悪いと「この女優は数字を持っていない」と敬遠されがちなのだが、中条は違った。その理由を、アイドル評論家の堀越日出夫氏は「業界人に好かれる要素しか持っていないから」と言ってのける。
「16年から昨年まで今田耕司の隣でMCを務めた『アナザースカイ』(日テレ系)では顕著でしたが、美貌と一転する気さくさがあり、しゃべると『大阪の普通の子』なんです。あのルックスでツンツンしていたらモデル以外に使いどころはないですが、そうじゃないのが中条の魅力。そのギャップにホレた業界人たちに『また一緒に仕事がしたい』と思わせているのではないでしょうか」
実際、中条を撮影したことのあるカメラマンの証言によれば、
「10代の頃と最近も撮影をしましたが、売れても天狗になるところはまったくなくて、無名時代と変わらぬ自然体なんです。顔は極小で手足の長い、まさに異次元のスタイル。カメラを向けると全カットホームラン級の表情やポーズを作るし、話すとフワフワしたかわいらしい雰囲気を出す。そのギャップがすごい」
しかも、常に周りに気を配り、現場をほんわかさせる「ポジティブオーラの持ち主」だという。
「休憩を挟んで僕が上着を羽織っていると『私の服とおそろいの色ですね』とニコニコしながら話しかけてくれたり、写真についても『これステキですね。好きです』とか、こっちのモチベーションも上げてくれるんですよ。そういう子は珍しい」(カメラマン)
来年1月にスタートする話題のゾンビドラマ「君と世界が終わる日に」(日テレ系)でもヒロインを務めることが発表された。「ギャップ萌え」の勢いは当分、止まりそうにない。