森の「移籍トラブル」に動揺しているのは、なにもファンだけではない。仮に森が消えてしまっては、エンタメ業界にとっても大きな損失になるだろう。
「森は16年に大分でスカウトされてから、2カ月もしないうちに『ネスカフェ』のCMオーディションに合格。起用したのは、あの行定勲監督です。その後、出演したドラマや映画の大半がオーディションを勝ち抜いて、大役を任されてきたもの。そのため、『オーディションにめっぽう強い』と言われています」(スポーツ紙芸能担当記者)
もちろん天賦の才があったのだろうが、努力も人一倍だったという。
「オーディションを前に、その監督や脚本家が手がけた作品群を鑑賞して、森は演技の研究をしていた。それは、A氏の指導によるところが大きいはずだ」(芸能プロ関係者)
そのためか、森は大物たちにめっぽう好かれている。映画「ラストレター」のプロデューサーを務めた川村元気氏も、「岩井俊二監督が『この子しかいない』と選んだのが彼女だった。僕も15歳の時の広瀬すずに会っていますが、それ以来のすばらしい才能」と森を絶賛。実際、主題歌である「カエルノウタ」を任せる契機となったのは、岩井監督が森のカラオケの歌声を聞いたことだったというから、才人たちがいかに魅了されていたかがわかる。
映画「天気の子」の新海誠監督も同様だ。昨年末、森が出演した番組「A STUDIO+」(TBS系)で、「命の塊のような人」と評した。そして、収録現場で新海監督が森の写真を撮りまくって、ニラまれていたというエピソードを披露。森にゾッコンだったのは間違いないだろう。
森は1月20日に行われた映画「ライアー×ライアー」の完成報告イベントに出席。移籍に関する発言はなく、記者の質問にも笑顔で対応していた。はたして次の作品のオファーが舞い込むのだろうか。織田氏は期待を隠さない。
「胸だけが魅力ではないんです。ピュアなルックスそのままに、日常を演じさせたら抜群なんです。何気ない家庭の会話とか、演技とは思えないほどナチュラルで、映画やドラマに一家言持っている人もうならせる実力があるだけに、次の舞台が用意されるはずです」
できることなら、そこで激震を走らせるのは、その豊かな胸だけにしてほしいと願うばかりだ。