●ゲスト:哀川 翔(あいかわ・しょう) 1961年、鹿児島県出身。1984年、「一世風靡セピア」の一員として「前略、道の上より」で歌手デビュー。88年に映画デビューして以降、映画「オルゴール」、TBSドラマ「とんぼ」などでアウトロー俳優の地位を確立。ビデオ映画を含め、100本以上の主演作があり、“Vシネマの帝王”と呼ばれる。釣り、ゴルフ、車、カブトムシ飼育など多くの趣味を持つ。主演映画「新デコトラのシュウ鷲」が2月19日(金)イオンシネマ板橋他、全国公開。
「一世風靡セピア」の一員としてデビューし、役者に転向。100本以上の主演作を誇る俳優・哀川翔が、12年ぶりに再始動した最新映画を引っさげて登場! その撮影秘話から趣味のカブトムシまで、余すことなく天才テリーに語り尽くした。
テリー もうすぐ公開の映画(「新デコトラのシュウ鷲」)、拝見しましたよ。
哀川 ありがとうございます。バカバカしいことをド真面目にやってる映画でね。
テリー (共演の柳沢)慎吾ちゃんは「義理と人情を描いた作品だから、見て笑顔になってほしい」ってコメントしてましたね。
哀川 いやぁ、慎吾ちゃんはすごいんですよ。いきなり変な服でドーンと入ってきて、バーンとやり出しますから。さすがだなって。
テリー タバコの空き箱を使った、お得意の警察のマネとかね。
哀川 アレね、俺吹き出しちゃうから、やめてくんねえかなって、心の中で願ってたんですけど。でも、そのノリが「デコトラ」なんですよね。
テリー この映画、これがシリーズ6作目で、12年ぶりじゃないですか。どうして復活することになったんですか。
哀川 やっぱりデコトラファンって意外と多くて、「もうやらないんですか」って言われたりするんですよ。今回のイベントシーンでも小雨が降る中、みんな集まって、盛り上がってくれて。
テリー あ、アレ、みんなファンの方なんですね。
哀川 そうなんですよ。それに最初に立ち上げた時(1作目の公開は03年)の思いもありますからね。やっぱり自分らにとって「トラック野郎」って、すごく衝撃的でしたから。それをまた12年ぶりにやろうって、みんなの心意気がうれしくなり、だったらやろうかなと。でも、最初聞いた時は12年も経ってると思ってなかったんですよ。「え、12年? 俺40代?」みたいな。
テリー 哀川さん、全然変わらないからね。
哀川 いや、変わってますよ、そりゃ。
テリー いや、変わってないよ。だってチンピラみたいなジャージが、ずっと似合うじゃん。あんなの普通似合わないですよ。
哀川 そうですかね。俺もね、最近リーゼントやってなかったんですけど、今回やってみたら、意外とできちゃって。あれ全部、自分でセットするんですけど、できちゃってるんだよね。
テリー でしょう。鏡見て、「あれ、昔と変わんねえな」って思わなかった?
哀川 いや、昔とは変わってますよ。でも、セットする時間はあんまり変わんないし、「とりあえずハマってるな」みたいな。
テリー だから、そこがすごいなと思うんですよね。あの主人公って、なんか安っぽい不良じゃないですか。ああいう軽い役って、舘ひろしも岩城滉一もできないですよね。
哀川 あぁ(笑)。ただ、今までいろんな役をやってきて、元に戻んなくちゃいけないと思った時期があったんですね。チンピラから始めて、頭、幹部、組長ときたら、もうその先がないじゃないですか。そしたら、またドチンピラみたいな役が来て、やってみたら意外とおもしろかったんですよ。だから、そうやってグルグルグルグル、自分の中で回ってるような感じもしますね。