大手芸能事務所を独立してから約1年、「失敗しない女」は芸能生活で「第3次黄金期」に突入! CM出稿量でトップに躍り出ると、ネット配信ドラマで主役に起用されるわ、人気シリーズの「復活」も秒読みだわというステージに。何をやっても絶好調の裏で、かつてのブームを踏襲したかのような新戦略が浮上していた。
テレビドラマの「視聴率女王」は昨年、CM業界でもさすがの貫禄を見せつけていた。
2月17日にビデオリサーチ社から発表された、2020年の年間タレント別テレビCM出稿量(秒数)で、女優の米倉涼子(45)が2位以下に約18時間というぶっちぎりの差をつけ、昨年11位から大幅上昇で1位を獲得したのだ。躍進の理由について、芸能ジャーナリストの松本佳子氏が語る。
「CM出演本数は2位の橋本環奈より少ないですが、新規CMの携帯会社『楽天モバイル』とエイジングケアブランド『カナデル』が積極的にCMを打ったことで、放送時間、露出を一気に増やしました」
特に楽天モバイルのCMは「ラァクテンモバーイル!」と甲高い声でインパクトは抜群。「音量がうるさい」と苦情が続出したと報じられるほど、テレビをつければ米倉が登場。昨年は主演ドラマが1本もないのに、存在感を大いに見せつけたものだ。
ここ1~2年で相次いで芸能人が独立する中、昨年3月に大手芸能事務所「オスカープロモーション」を退社し、その「独立元年」で成功したのは米倉くらいだろう。かつてのように独立すれば「干される」という状況ではなくなってきたものの、仕事が減少したり表舞台から姿を消すタレントもいる中、米倉はマイペースを崩さぬまま、それでいて次々とビッグオファーが舞い込んでいるのだ。
「『楽天モバイル』のCM契約料は、6000万~7000万円とみられています。『カナデル』もスキンケア商品ではまだまだ新興勢力。大手化粧品ブランドのシェア争いに割って入るため、『楽天モバイル』と同じく近年のCM相場を超える高額ギャラで、知名度抜群の米倉にオファーしたという話です」(広告代理店関係者)
とはいえ、独立したことで意図してCMのギャラを釣り上げているわけでもないようだ。広告代理店関係者が続ける。
「事務所の取り分がなくなったことで、米倉に入ってくる実入りは増えることになった。それもあって、仕事内容によっては、CM1本あたり3000万円ほどに落としても引き受けると聞きました」
もともとお金に執着するタイプではなく、太っ腹ぶりはドラマ現場ではお馴染み。かつては100人を超えるスタッフに、1個1万円以上の高級メロンを差し入れするなどの逸話が漏れ伝わってきているが、CM現場でも米倉の豪快伝説は健在だった。
「コロナ禍で行われた撮影で、米倉サイドは事前にスタッフ全員のPCR検査を要望してきました。まだ低価格でPCR検査を受けられるような時期ではなく、スタッフも50人近くいたのですが、その際にかかる費用は全額、米倉が支払ってくれたそうです」(広告代理店関係者)
本来、負担するはずだったCM企業側にとっては、差し入れ以上にうれしい心配りとなったようだ。