4月23日は、広島東洋カープで活躍した元プロ野球選手・衣笠祥雄氏の3回忌だった。通算安打2543本は福本豊氏と並んで歴代5位で、通算本塁打504本は張本勲氏と同数の歴代7位といった華々しい記録もさることながら、衣笠氏が他の選手と一線を画すのは、何といっても「鉄人」と言われた強靭な肉体だろう。1987年に記録した2215試合連続出場は日本記録であり、この年、プロ野球選手として王貞治氏に次ぐ2人目の国民栄誉賞を授与されている。
そんな衣笠氏を偲び、主に広島東洋カープで活躍した元プロ野球選手・高橋慶彦氏が、みずからのYouTubeチャンネル〈カープよしひこチャンネル〉で衣笠氏の「鉄人」らしいエピソードを明かした。衣笠氏の命日に〈【広島カープ】大好きな先輩、衣笠祥雄さんを語ります【衣笠祥雄】【高橋慶彦】〉とタイトルをつけた投稿回がそれだ。
「一番最初に銀座に連れてってくれたの衣笠さんですからね」と、兄貴分のように自分を可愛がってくれたと語る高橋氏。しかし、高橋氏が死球を頭に受けて恐怖が芽生えた時には、衣笠氏から「慶彦、ボールが怖かったら野球なんかやめてしまえ!」と叱られたそうで、慕っていたがゆえに衣笠氏の言葉が「怖かった」と振り返り、逆にボールが怖くなくなったと口にした高橋氏。
また、衣笠氏が死球で左肩を骨折した際、代打で打席に立ち、3球三振ではあったものの、「フルスイングやから、3球!」と高橋氏は驚愕まじりに振り返ったのだった。
骨折してもフルスイングとは…衣笠氏が強靭なのは肉体もさることながら、まさに「精神力」だったのだと気づかされる興味深い回だった。
(ユーチューブライター・所ひで)