指原の機知に富んだ発言の最たる例を紹介すると──。
16年、当時はHKT48のメンバーだった彼女が、師匠の秋元康氏(63)、小室哲哉(62)、つんく♂(52)と共に、代々木アニメーション学院のアイドルプロデューサーに就任したことを受けての記者会見でのことだ。
「アイドルが飽きられないためには何が必要?」との問いに、過去に恋愛スキャンダルを報じられて苦労したことを踏まえて「週刊誌が滅んだらいいと思う」とコメントした。会場は笑いに包まれ、秋元氏が「この状況でネットニュースに上がるだろうと想定しながら言っているのが、プロデューサーとして一流」と目を細めれば、小室は「“空気”を読む力がすごい。僕も勉強になります」とし、つんく♂も「指原を(オーディションで)獲りたいね!」と称賛を浴びせたのである。
大物人脈でいえば、ダウンタウンの松本人志(57)を炎上騒動から救った“神対応”もあった。
「19年に『ワイドナショー』(フジテレビ系)で、松本が自身に対して『お得意の体を使って何とかするとか‥‥』という発言をし、『女性蔑視』『セクハラ』などと猛批判を受けて炎上騒動に発展。その際、指原はツイッターに『松本さんが干されますように!!!』と投稿。お灸を据えつつ笑いも誘う絶妙なツイートのおかげで騒動は沈静化し、松本を窮地から救いました。もともと指原を高く評価していた松本ですが、この件に関してはよほど感謝したのか、同年に開催された指原の卒業コンサートにサプライズ登場。内田裕也さんになりきって指原とステージでデュエットまで披露する、異例のサービスぶりでした」(竹下氏)
他にも、爆笑問題やヒロミ(56)、坂上忍(53)など、さまざまなクセ者MCと番組を共にして信頼を勝ち得てきた指原。優れたトークスキルはもちろん、無視できないのがその“コミュ力”の高さだという。
「以前に中居正広(48)が、『笑っていいとも!』(フジ系)の現場で指原がしたタモリ(75)に対するアプローチを『本当に上手で偉いんだよ。なかなかできない』と絶賛していた。なんでも、かわいらしく『ご飯誘ってくださいよ』とおねだりし、人を見る目に厳しいタモリをすぐ籠絡したといいます」(芸能記者)
一方、指原の半生をひもとくと、中学時代はイジメにあって不登校となり、家に引きこもっていたというエピソードがよく知られている。コミュ力とは縁遠そうだが、アイドル誌ライターによれば、
「不遇の中学時代も、共通の趣味を持つハロプロオタクとはコンサート会場などで親交を深め『大分の指原』と、有名女ヲタとして名を馳せていた。AKB48に加入してからも、歌やダンスはお世辞にもうまくはなかったが、握手会の評判は上々で頭角を現していきました。自身のテリトリーで発揮するコミュ力は最強なんです」
さしこの天下はまだまだ続きそうである。