コロナ禍の不祥事が続いている角界が、またも大激震に見舞われた。大関・朝乃山(高砂部屋)に「文春砲」が炸裂したのだ。
「大相撲・夏場所の11日目、5月19日の夕方、ちょうど幕内の取組が始まる頃、『文春オンライン』が、朝乃山が緊急事態宣言中、女性が接客する飲食店に通っているという内容の記事を配信したのです」(相撲ライター)
記事によると朝乃山は4月30日、時短要請に従わず深夜まで営業を続ける東京・神楽坂の女性が接客するクラブ系の飲食店に入店。夏場所初日の2日前である5月7日にも、東京・西麻布の別の店に出入りしている模様を目撃されている。
「報じられた行為は、昨年7月に日本相撲協会が発表した『新型コロナウィルス感染症対応ガイドライン』に明らかに違反。昨年7月場所前と場所中に同様の飲食店通いをしたことが発覚した当時幕内の阿炎(錣山部屋)は3場所出場停止の処分で、今年3月場所で復帰しましたが、番付は幕下下位まで陥落しています。また、今年初場所中に麻雀店や、性サービス店に通っていたことが発覚した先代・時津風親方(元幕内・時津海)は退職に追い込まれています」(前出・相撲ライター)
文春オンラインの記事配信の約1時間後から各ニュースサイトは続々この問題を配信。朝乃山は飲食店通いを「事実無根」と否定し、芝田山広報部長(元横綱・大乃国)も夏場所を休場することはないと発言していた。が、
「夜になって朝乃山が回答を改め、記事の一部を事実と認めたと報じました。このため朝乃山は20日の12日目から休場することに。今場所は負け越しということになりますので、7月場所は“カド番”となる形です」(前出・相撲ライター)
朝乃山の騒動に相撲ファンからは「今場所の朝乃山は相撲に勢いが感じられなかったけど、この問題のゴタゴタのせいだったんだね」「阿炎や時津風親方が不祥事で処分されたのに、何で夜遊びを我慢できないんだろう…」「結局相撲協会って組織自体に自浄能力がないんだよね」といった意見がネット上に寄せられている。
朝乃山が事実を認めたとなると、気になるのは処分の重さだ。
「同様のお店に複数回通っていた阿炎は出場停止3場所。朝乃山は阿炎より位が上の大関ですから、より責任が重い。最低でも阿炎と同様の3場所出場停止。場合によってはそれより重い処分になる可能性も否定できません」(前出・相撲ライター)
仮に3場所出場できないとなると、復帰は来年初場所。番付は十両下位まで落ちてしまいそうだ。今場所は幕内の竜電(高田側部屋)がガイドライン違反のため初日から休場と、相次ぐ不祥事に心ある相撲ファンは心を痛めている。続々と噴出する醜聞に、コロナ禍で角界の「体質」があぶり出されたかのように見えるだけに、ここは厳正な対応が必要だろう。今後の動向が注目される。
(石見剣)