6月8日、京セラドーム大阪で開催されたオリックスとの日本生命セ・パ交流戦において、巨人は9人のピッチャーを投入し、9回には1点ビハインドから執念を見せて同点に追いつき、引き分けに持ち込んだ。「9人継投」は球団初のことであり、原辰徳監督の采配に賛否分かれる見解が議論となっている。
そんな中、主に横浜で活躍、1984年には盗塁王のタイトルにも輝いた元プロ野球選手の高木豊氏が、みずからのYouTubeチャンネル〈高木豊Takagi Yutaka〉を6月12日に更新。原監督を「勝負師」と絶賛している。
〈正直、ジャイアンツ原監督の「9人の継投」について思うことを語ります。〉とタイトルを付けて公開されたこの投稿回を観ると、高木氏いわく、8日の試合が終われば、交流戦終了まで残り5試合であり、消化すれば3日間の調整期間を休養にあてることができることから、それを見越しての起用ではなかったかと推論を展開。さらには「リスクを負って負けるんだったら、リスクを背負わないほうがいいんだよ」と持論も述べた高木氏。事実、10日のオリックス戦では「6対0」と完敗したが、巨人は高橋優貴と田中豊樹の2人のピッチャーしかマウンドに送っていないと指摘したのだった。
結果、8日の試合では引き分けに終わったが、「勝ちたい一心に、これ勝てると思って注ぎ込んでるんだよ!だからオレは正解だと思うよ」と高木氏。原監督を「勝負師として徹してると言うふうに感じたシーンだったよ」とも称賛したのだった。
コロナ禍による試合時間短縮を鑑み、延長ナシの9回で決着をつけることになった今シーズンならではの、原監督の采配ではなかったか。日本プロ野球界を盛り上げようと、賛否巻き起こす話題提供もまた、原監督ならではの勝負の魅せ方なのかもしれない。
(ユーチューブライター・所ひで)