【「函館サマーナイトF」ヤマケンが注目する「決勝戦進出」有力候補12人!】◎郡司浩平/○守澤太志/▲松浦悠士/△清水裕友/佐藤慎太郎/平原康多/稲川翔/深谷知広い/古性優作/太田竜馬/吉田拓矢/高橋晋也
大舞台の決勝戦に乗り続けるようなら、その選手の強さは本物と言える。
今年のGII第2戦となる「函館サマーナイトF」(7月16日【金】~18日【日】)。優先出走権がある平塚ヤンググランプリ覇者の松井宏佑をはじめ、若手のスピード自慢がそろうが、優勝争いを演じるのはSS班の実力者になりそうだ。
本命は郡司浩平。昨年の競輪祭でGI初V、今年は全日本選抜勝ちと、今や東日本のエースになった。深谷知広が勝ち上がれば絶好の番手だが、もつれるようなら自力で決着をつける。
逆転候補は守澤太志。6月別府記念(【2】【1】【3】【1】)の決勝戦では、2着郡司の後位から差し切った。全日本選抜3着、高松宮記念杯3着のように大舞台に強い。好位を主張できるここで、狙うは表彰台の中央だ。
あとは、中国両者の松浦悠士と清水裕友の台頭か。
平原康多が本調子とはいえず、苦戦が続く関東勢の中で吉田拓矢が頑張っている。宮記念杯2着だけなら“一発屋”だったが、次走の久留米記念決勝戦は強い勝ち方だった。ここも決勝戦に乗るようなら本物。この先が楽しみになる。
【大穴この1車】飯野祐太(福島・90期)。
GI、GIIになると燃える選手なのか、3月松阪ウィナーズC初日3着が9万車券。5月京王閣ダービー(【8】【6】【1】【3】)の3走目が5万円、4走目は1万2900円だった。1班在籍は14年目になるが、まだまくり脚は健在。このレースは、18年松戸初日1着のウルトラ配当81万円がある。
【狙い目の伏兵3人】
町田太我(広島・117期)が、いよいよ特別戦に登場する。先週21歳になったばかりだが、すでにGIIIで優勝している。スピードに乗れば止まらない。全国区になるここが第一歩だ。
佐々木悠葵(群馬・115期)は、町田に負けてはいられない。前走の小松島記念(【2】【1】【2】【6】)決勝戦では、逃げて9着した町田に先着したとはいえ、持ち味は発揮できなかった。関東の先行として、風を切る姿を見てみたい。
38歳の重戦車、野口裕史(千葉・111期)は北海道出身。5月函館記念を【1】【1】【1】【6】と好走している。若手の機動型が相手でも、一歩も引くつもりはない。
3日間行われる「ガールズ」の本命は児玉碧衣。対抗は児玉と同門の後輩で22歳の尾方真生だ。主導権を取れば逃げ切りもある。
この2人に迫る3番手評価は、自在脚の坂口楓華。底力ある高木真備は、2着争いまでとみる。
山口健治(やまぐち・けんじ):1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。