ご記憶にあろうか…。2017年、アレックス・ラミレス監督率いる横浜DeNAベイスターズが、セ・リーグ3位からクライマックスシリーズを勝ち抜き、19年ぶりの日本シリーズ進出を決めた際、「史上最大の下克上」との言葉が一部で使われたのだが、これに対し、〈使い方間違ってる人がいるんだよな~!〉と自身のTwitterで同年10月24日に指摘した人がいた。千葉ロッテマリーンズ一筋15年、捕手として活躍した里崎智也氏である。
里崎氏はこの言葉の生みの親であり、その誕生の瞬間は2010年、ロッテがパ・リーグ3位からファーストステージ(FS)で西武ライオンズを下し、お立ち台に上がった時のことだという。「ここで、何かキャッチーなこと言ったら盛り上がるなって思って、考えてたんですよね…」と、総合スポーツのYouTubeチャンネル〈スポーツライブプラス〉の7月1日付け投稿回〈【里崎智也ゲスト出演】大舞台でのメンタル術!プレッシャーや緊張に圧し潰されない方法とは?!〉で、里崎氏が明かした。
「『史上最大の下克上を見せる』って言って、『FS勝ち上がった時には、これで一部完やと。二部でホークスに勝った時には、これで日本シリーズ最終章、これ完成したら史上最大の下克上達成』って」
日本シリーズでロッテは中日ドラゴンズ相手に4勝2敗1分け、みごとに「史上最大の下克上達成」となったわけだ。
狙っていたという流行語大賞を当時逃しているのだが、いまだにあきらめてはいないようで、「時差あってもね、獲れると思うんで、みなさんお願いします」とカメラに頭を下げて笑いを誘った里崎氏。スポーツで大きな逆転劇が繰り広げれた時などは、たびたび使われる言葉なので、またその言葉が流行った時は、言葉の生みの親として表彰されるかも…といった意味のようだ。
ちなみに、17年のDeNAは、日本シリーズで福岡ソフトバンクホークス相手に2勝4敗で日本一を譲っている。里崎氏に言わせれば本物の「史上最大の下克上」はいまだロッテ以外、成しえていないということなのである。
(ユーチューブライター・所ひで)