11月24日未明、中学3年生の女子生徒が自宅マンションの13階から飛び降り、みずから命を絶った。驚くことに、少女は最期の瞬間を動画投稿サイトで実況中継。「伝説になりたい」との言葉を遺して、この世を去ったのだ。ネットの世界に居場所を求め、アイドル的な人気を誇ったという少女は何を思ったのか。家族や親友も知らなかった死の真相に迫る。
第一発見者の女性が振り返る。
「私が新聞配達で、マンションに入ろうとしたところ、玄関前の電灯に照らされた先に、女の子が倒れていました。慌てて駆け寄ってみると、うつ伏せに倒れた状態で、左手はだらりと伸び、顔面から落ちたのか、右手は痛みを抑えるように顔の下にありました。ただ、衝撃で脳ミソが飛び出ていたりすることもなく、顔もキレイなままでした。女の子のそばには、マスクと片方の靴が脱げて転がっていて、足を触ってみるとまだ温もりがあったので、すぐに110番通報したんです」
11月24日の午前3時55分頃、滋賀県近江八幡市のマンション敷地内で発見されたのは、このマンションに住んでいた中学3年生の少女A子さんだった。通報から5分ほどで警察が到着すると、婦人警官が女の子の心臓マッサージを行い、『大丈夫ですか』と声をかけ続けたが、一度も反応することはなく、心肺停止状態だった。消防関係者が状況を説明する。
「4時21分に救急車に乗せて、市内の病院に搬送しましたが、約3時間後に死亡が確認されました。マンションの13階と14階の間にある階段の踊り場には、女の子の自宅のごみ箱が見つかり、それを足場にして約1.4メートルの壁を乗り越えたようです」
A子さんは両親と弟の4人家族。愛娘の突然の死に、母親も憔悴しきった様子だったという。だが、自室から遺書は発見されず、学校でもいじめなどの形跡がないことから、自殺の動機はいまだ不明のままである。
そして、事態は午後になって急展開する。インターネット上で「“あの”中継は本当の出来事だったのか?」という書き込みが相次いだのだ。いったいどういうことか。
社会部記者が語る。
「実は、インターネット上で人気となっていた中学生のネットアイドルがいたんです。その彼女が、A子さんの自殺と同時間帯にスマートフォンを使って、自殺の模様を実況ナマ中継していたんです。その切迫した光景に、コメント欄には、彼女の安否を心配する書き込みが殺到。『こんな夜中にどこへ行く』『落ちたらむちゃくちゃ痛いで』と、制止しようとする意見に対しても『ごめんなさい、ごめんなさい』と、誰に対してかわかりませんが謝り続け、そのまま飛び降りた。半信半疑の視聴者も、ニュースの一報を聞いてA子さんとこのネットアイドルが同一人物だと確信し、一気に騒動が広がった」
その戦慄の映像を本誌が入手すると、実際に彼女が配信した“最期の3分間”の模様が収められていた。
◆アサヒ芸能12/3発売(12/12号)より