元タレント・中居正広氏の女性トラブルを発端とした問題で、いまだ多くのスポンサー企業がフジテレビでのCM提供を中止している。
一時は大量のACジャパン(公共広告機構)CMに差し替えられたが、最近では放送中のドラマの次回予告や、新作映画の宣伝を中心に穴埋めされている。
その思わぬ「恩恵」を受けた人物がいる。昨シーズン限りで現役を引退したヤクルトの青木宣親GM特別補佐だ。
3月26日に希代のヒットメーカーの21年間のプロ生活を綴ったブルーレイ&DVD「東京ヤクルトスワローズ 青木宣親」が発売されたのだが、この発売元はフジテレビジョン。連日にわたって、これでもかとプロモーションCMが放送されているのだ。
あまりにも大々的に扱われ続けるため、いったいナニゴトかとヤクルトファンが驚くほど。プロ野球選手の引退記念作品としては、通常ではありえない異例のプロモーションが展開されている。フジテレビ問題が起きていなければ、ひっそり発売されていたことだろう。
まさに本人もビックリするほどの垂れ流し状態で、売れ行きに期待がかかるが、手放しでは喜べない心配の種が。
2月28日公開の、中島健人の主演映画「知らないカノジョ」もフジテレビ製作で、その予告動画がCMで流れまくっていた。そのおかげで公開初週の興行収入ランキングは2位と好発進。しかし翌週には失速して客足が伸び悩んでしまった。
「大作映画並みにCMを流したため、映画館に行く前に見た気分になったり、嫌悪感を抱かれたりしたことが原因でしょう。青木GM特別補佐の場合は野球のプレー集やインタビューがメインながら、過剰な宣伝にウンザリして買わない人が続出しなければいいのですが…」(テレビ関係者)
野球の功績同様に、DVDでもヒットメーカーになれるのだろうか。
(風吹啓太)